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2008/12/26


米国:高級から遠ざかる買い物客

The Washington Times

高級小売は、富裕層を引き戻そうとしている

2桁の価格破壊、抽選販売、景品などは、もはや、ディスカウントストアに限った販売手法ではない。例を見ないほど最悪のホリデーシーズンに立ち向かうため、高級小売各社も、買い物客を引き入れようと、できるだけの手段を試みている。

例えば、高級百貨店のニーマン・マーカス(Neiman Marcus)や、サックス・フィフス・アベニュー(Saks Fifth Avenue)では、eメールアドレスを登録したオンライン顧客を対象に、3,000ドル分の買い物権があたる抽選を行っている。サックスでは、さらに、最大7割引で、デザイナー商品のセールを行い、ジュエリーや時計に関しては、1年間支払不要、利子なしを大体的に宣伝している。一方、ブルーミングデールズ(Bloomingdales.com)では、「100ドル以下の最高のプレゼント」を宣伝し、その額以上の買い物では、送料無料サービスを提供している。

高級業界は、昔から、富裕層顧客基盤のおかげで、消費者支出の冷え込みの影響を受けにくいとされている。しかし、今回の不景気では話は別だ。

「高級小売はむちゃくちゃだ」と、ニューヨークの小売コンサルティング兼、投資銀行ファームのデヴィドウィッツ&アソシエイツ社の会長である、ハワード・デヴィドウィッツ氏は言う。

通常ではホリデーセールスを着飾る、ニューヨーク・サックスフィフスアベニューのような小売店舗では、今年、富裕層への販売に苦戦を強いられている。値段を割り引いても、今や、どのカテゴリの在庫であっても全く効果がない。

マスターカード・アドバイザーズ(MasterCard Advisors)の調査したSpendingPulse調査によれば、高級品売上は、9月には前年同月比で約5%下がり、10月には20%、11月には24%以上それぞれ下がった。

全国小売連盟(National Retail Federation)は、今年のホリデーシーズンの成長率は、過去6年間で最も遅い成長となる、2.2%になると予測した。高級小売は、ウォルマート(Wal-Mart)やターゲット(Target)などの箱型大型店舗と協業し、大幅値引きで在庫を売り払うことで、損失を最小限に抑えようとしている。

例えば、もともと2,100ドルであった、マークジェイコブス(Marc Jacobs)のドレスは、今や、SaksFifthAvenue.comで、629.95ドルで販売されている。ニーマンでは、フェラガモのモザイクトートバッグ(Salvatore Ferragamo Mosaic Tote bag)が、2,374ドルから、2,050ドルへと値下げされている。

アナリスト達は、高級業界が受ける影響は、ちょうど、現在の不景気がどの程度深刻であるかの関数である、と述べている。

「リーマンブラザーズ(Lehman Brothers)はもう無くなり、ベアー・スターンズ(Bear Stearns)も無くなり、メリルリンチ(Merrill Lynch)は社員を半分に減らし、シティグループ(Citigroup)は社員を解雇している」とデヴィドウィッツ氏は言う。「現在、不況に陥っている金融サービス業界の人々は、高級業界にとって最大の顧客なのです。」

今回の金融危機は、贅沢な買い物をすることで自身の信用を勝ち取っている、いわゆる、「意欲的」消費者の消費さえも、凍りつかせてしまっている。





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