2009/02/21

日本の富豪ランキング ― フォーブス・アジア版

>大手衣料小売ファーストリテイリングの社長、柳井正氏が、任天堂の山内溥氏を抜き、初めて日本で１番の富豪となったと、米経済誌フォーブス（Forbes）・アジア版が発表した。

経済危機で消費者がディスカウント衣料のユニクロに目を向けたことで、柳井氏（６０）の資産額は１４億ドル増加し、６１億ドルとなったと本誌は報告している。また、パチンコ機器メーカー三共の前会長である毒島邦雄氏（８３）は、資産額を２億ドル下げ５２億ドルとしたが、前回より順位を１つ上げ、第２位となった。

世界最大の携帯ゲームメーカー任天堂の前会長である山内氏は、資産額を３３億ドル減の４５億ドルとし、昨年の１位から第３位に順位を落とした。また、昨年第２位であった不動産開発業者の森章氏は、資産額が３５億ドル減り、第４位となった。

本誌によれば、上位４０人の総資産額は、世界金融危機の影響により、昨年５月の前回調査から約２３％減り６５９億ドルとなったとのことだ。資産額が増えたのは、柳井氏を含め４人だけであった。

その他上位４０人の顔ぶれとしては、ディスカウントチェーンＡＢＣマートの前会長である三木正浩氏が資産額２２億ドルで１２位に着けている。消費者金融アコムの木下恭輔会長、木下盛好社長の兄弟は、三菱UFJフィナンシャル・グループによる買収の後、順位を１ランク下げた。

また、松井道夫氏、松井千鶴子氏は、オンライン証券会社、松井証券で資産額を9億5,000万ドルに増やしたとのことだ。

今回、新たに上位４０人に入ったなかで、最高資産額であったのは、インターネット起業家で、ソーシャルネットワークサイトＧＲＥＥ（グリー）の創始者である田中良和氏（３２）であった。ＧＲＥＥは、１２月に東証マザーズに上場し、上場初日に株価を４５％上げた。

また、本誌によれば、ＧＲＥＥは、年末までに時価総額１３億ドルとなり、マザーズで取引される最大の企業となったとのことだ。田中氏は、フォーブスのリストで、資産額8億5,000万ドルの２４位である。

今回、上位４０位に入るための最低額は4億8,000万ドルであり、昨年と比べ7億1,5000万ドル下がった。フォーブスは、今回のリスト作成に、２月６日の株価と為替相場を用いていると発表している。

日本の富豪トップ１０：

１　柳井氏：６１億ドル（約5,670億円）

２　毒島氏：５２億ドル（約4,840億円）

３　山内氏：４５億ドル（約4,190億円）

４　森氏：４２億ドル（約3,910億円）

５　孫氏：３９億ドル（約3,630億円）

６　糸山氏：３７億ドル（約3,440億円）

７　三木谷氏：３６億ドル（約3,350億円）

８　佐治氏：３５億ドル（約3,260億円）

９　武井氏：２８億ドル（約2,600億円）

１０　滝崎氏：２４億ドル（約2,230億円）