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2009/05/10
国際的な金融経済危機が、世界の自動車業界に大きな変化をもたらした。 需要の落ち込みが、多くのメーカーの活動不全を引き起こしてきたからだ。
米国大手自動車メーカーのクライスラーは、先週、破産を申請した。 イタリア大手のフィアット救済が、救済に乗り出し、過半数の株式を取得する予定である。 フィアットは、オペル奪取の計画ににもこれまで関わってきた。
フィアットは、5年前には崩壊寸前であったが、今回のクライスラーとの提携により、日本のトヨタに続く、世界第2位の規模を誇るフォルクスワーゲンと肩を並べることとなる。
シュトゥットガルトを拠点とするポルシェは、既に、フォルクスワーゲンの過半数の株式を取得しており、3年半前には強硬な株式の買い注文を出したことがある。
VWは、ポルシェに対して対抗買い注文をしていたと報じられていたが、ポルシェはこれを否定していた。 カタールの新聞によれば、首相であるアブドゥッラー・ビン・ハリーファ氏が、ポルシェの株式の買い注文を出していたともいわれている。
VWの売上は、ヨーロッパで第1位であり、ポルシェの15倍の規模である。 またポルシェは90億ユーロ(約1億2,000万円)の負債を抱えている。
ポルシェは、VWへの出資比率を、1月、50%以上にまで引き上げ、世界経済の低迷による影響を受けるまでに、株式比率を75%にまで引き上げることを目指していた。
VMの売上は4分の1に減少していたが、ポルシェによる株式の買い付けにより、VMの利益は、昨年8月から今年1月までに4倍に増加した。
フォルクスワーゲンの5分の1の株式を持つ、ドイツのニーダーザクセン州は、ドイツ特別法のにより、同社の戦略的意思決定における拒否権を持っている。
ポルシェの声明によれば、同州は、従業員代表とともに、新会社のための作業部会に参加することになるとのことである。
州知事のChristian Wulff氏は、「討議の準備はできている、それはすぐにでも実施されるべきであるが」との声明を発表した。
ポルシェとVWの両社の関係は、1930年代のナチス時代にもさかのぼる。 オーストラリア人のフェルディナント・ポルシェ氏が、アドルフヒトラーに『民衆の車』のデザインを頼まれ、それが後にフォルクスワーゲンの最もよく知られるモデルとなった。
フェルディナント・ポルシェ氏は、シュトゥットガルトの南部の都市に、ポルシェ社を立ち上げた。 その時、フォルクスワーゲンは、戦後の連合国の管理下に置かれ、国有化されていた。
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