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2010/07/29


中国人中流層が日本の小売を救う

THE AUSTRALIAN

日本政府が査証(ビザ)の発行基準を緩和し、中国人旅行者の新たな波が期待されている。

これにより新たに1600万世帯の中国人が観光ビザの発行を受けることができる。

今回の緩和は中流層中国人に日本への旅行を促進するものであり、元気のない日本の小売業を後押しすると見込まれている。これまで日本への観光ビザが発行されたのは、唯一、富裕層の中国人に対してであった。

これまでも中国人旅行者の数は年々増加しており、今年は150万人に達すると見られいる。そして小売業各社は富裕層中国人の訪問を歓迎している。

中国人が押し寄せることに対して、日本人の間には文化的な抵抗があるが、大規模店舗は彼らに対して赤絨毯を敷いて歓迎している。

「中国人は私たちの救世主です。中国人ほど消費をする外国人旅行者を見たことが無い」と秋葉原電気街の販売員は言う。

ビックカメラや松屋デパートを含む大手小売の多くが中国語の案内を用意している。ビックカメラは中国語の相談窓口を儲け、ユニオンペイ(中国銀聯)クレジットカードでの支払いに対応している。

中国人旅行者は平均で日本人顧客の3倍の消費をしているとも言われている。

東京銀座の買い物客は基本的には中国人旅行者の増加を歓迎しているようであるが、中には懸念を示す人もいる。

「遂に中国人が押し寄せてきた」と年配の女性買い物客は言った。

「これは日本経済にとって利益のあることですが、我々日本人のアイデンティティを失いかねない。」

60年近く前から銀座で果物を売ってきた果物店を営む女性は、中国人旅行者がブランドバッグや衣類をショッピングする傍ら、彼女の果物も買ってくれて店は繁盛してきたと言う。

「私は歓迎です。彼らは今、とても裕福です。そして日本人よりもお洒落です。」

中国、蘇寧電器(SUNING)は既に日本大手家電量販店のLaoxの企業支配権を握る株式を購入し、銀座西武デパートの来年の売却には中国資本が関わることが見込まれているという話もある。

中国人向けの日本へのクルーズ旅行を運営する会社も数多くあり、福岡では今年66の船舶が停泊する予定であり29億円の経済効果をもたらす見込みである。

今回の改定は、「特定の職業的地位」に就く中国人にビザ発行を許可するものであった。新方針では、(1)大手クレジットカード会社発行のゴールドカードを所有しているか、年収約6万元(約80万円)以上の収入がある(2)官公庁や大手企業に勤めている――などが発給の要件となるとのことである。





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