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2010/10/27
高級ブランドのデジタルIQや、それが利益や市場における存在感にどれだけ役立っているかを分析した調査L2 L2 Digital IQ Index: Luxury 2010が、シンクタンクのL2により発表された。L2 Digital IQ IndexはL2とNYU Sternの教授Scott Gallowayが開発したブランドのデジタル競争力を測るツールであるという。
今年の調査では、コーチ、ラフルローレン、ルイヴィトン、グッチ、ヒューゴボス、バーバリーなどが上位に格付けされた。
見事トップに輝いたコーチは、この夏480のブログとその読者をウェブサイトでつないだポピープロジェクトが評価された。ポピーコレクションは、不景気を背景により手の届きやすいハンドバッグが欲しいという需要にこたえた2009年に発売されたコーチのラインである。Twitterでもこのハッシュタグで多くのつぶやきがなされ、ポピーコレクションは大きく広まった。コーチにはフェースブックの友達が100万人いるとも言われている。
ラルフローレンは、商品を着た子供が登場するオンライン童話に加え、優れた操作のしやすいモバイルアプリケーションの開発により高い評価を得た。
グッチはデジタルフラッグシップをこの秋立上げ、ミラノでの2011年春夏ショーにあわせてGucciConnectをデビューさせた。eチケットをもってバーチャルイベントに参加すれば、単にキャットウォークを見るだけでなくゲストが会場に到着する風景や、ショーを4つカメラから楽しむことができる。
バーバリーはトレンチコートにフォーカスした新しいデジタルプラットフォームartofthetrench.comを立ち上げた。人気ファッションブログThe Sartorialistで知られるフォト グラファーのスコット・シューマンとのコラボレーションで、バーバリーの象徴であるトレンチコート・ユーザのフォト・コレクションを作り、FacebookやTwitterを始めとするSNSとの共有機能を備えた。訪問者はFacebookのように各画像に対して「好き」や「コメントを残す」、「シェアする」などを選ぶことができる。
高級ブランド各社は、オンラインでファンやフォロアーを獲得するためのヴァーチャルレースに年々力を入れつつあるという。2010年の調査では高級小売の90%以上がFacebookを利用していた。また調査対象の72の高級ブランドの半分がTwitterやYouTubeを有効活用していた(2009年からそれぞれ17%、26%の増加であった)。
今回の調査で最もデジタル活用が遅れていた高級ブランドは、高級時計やジュエリーなどのブランドであった。ロレックス、ショパール、カルティエのようなブランドは、ソーシャルメディアによる販路をほとんど無視しており、TwitterやFacebookにはほとんど力を入れておらず、フォロアーもほとんどいないという。
デジタルIQトップ10の高級ブランドは次の通り:
1. コーチ(Coach)
2. ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)
3. ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)
4. グッチ(Gucci)
5. ヒューゴ・ボス(Hugo Boss)
6. バーバリー(Burberry)
7. ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)
8. ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)
9. スワロフスキー(Swarovski)
10. ティファニー(Tiffany)
» 11番以降は次サイトで確認可能である(http://www.l2thinktank.com/luxury2010digitaliq/luxury2010digitaliq.pdf)
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