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2011/01/25


インターネットを利用した新しいオンライン定性調査手法

近年、オンラインプラットフォームの開発などにより、以前にはなかった新たな定性調査手法の利用が増えている。このようなインターネットを活用した新たな調査手法は、適切に活用することで調査を迅速に進めたり、調査コストを抑えることができる。また、調査手法によっては、書記録や録音・録画などの調査記録を迅速に入手することも可能である。

インターネットを利用した調査手法の例としては、『オンライン・フォーカス・グループ』や、『BBSグループ』などがある。オンライン・フォーカス・グループは、グループチャットシステムを利用したフォーカス・グループ・インタビューであり、仮想インタビュールームをオンラインプラットフォーム上に設け、チャットでディスカッションを進めていくものである。一方で、BBSグループは、オンライン掲示板に質問が用意され、参加者はその質問に回答を書き入れていく手法である。オンライン・フォーカス・グループとの大きな違いは、チャットではないために参加者全員が決まった時間にアクセスする必要がなく、決められた時間の間に回答をすればよいことである。

このようなオンライン定性調査手法のメリットとしては次のようなものがあげられる:

オンライン定性調査手法の代表的な例として上にあげた『オンライン・フォーカス・グループ』と『BBSグループ』の特徴をまとめると次の通りである:

手法特徴メリットデメリット
オンライン・フォーカス・グループ モデレーター、参加者が決められた時間に特定のプラットフォームにアクセスし、仮想のインタビュールームにおいて、チャットを通してディスカッションを進めていく。プラットフォームによっては、オンラインホワイトボードへの書き込みや、ピクチャーや動画の提示が可能である。 ・パソコンのある環境であればどこからでも参加可能
・リアルタイムでディスカッションを進めていくため、状況に応じた質問をすることができる
・マルチメディアの提示がしやすい
・グループ終了後、発言録が即座に入手できる
・タイピングスキルが必要とされるため、参加者が限られる。また同様の理由から、口頭のインタビューに比べて深く質問をすることが難しい。・参加者の文字以上の反応を見ることができない(表情、ジェスチャーなど)
BBSグループ オンライン掲示板の質問票に参加者が回答を書き込んでいく手法である。数日間にわたって実施されることが多く、質問は1日ごとなど定期的に新しい質問が追加される。参加者は決められた時間の範囲内に回答すればよいため、参加者全員が時間を合わせてアクセスする必要はない。 ・パソコンのある環境であれば、決められた時間の間にフレキシブルにどこからでも参加可能
・マルチメディアの提示がしやすい
・回答時間は十分に与えられるため、十分に考えた上での回答を得ることができる
・モデレーターが不要
・参加者の文字以上の反応を見ることができない(表情、ジェスチャーなど)
・リアルタイムでないためあらかじめ決められた質問しかできない
・リアルタイムでないため参加者の直観的な反応を把握するのが難しい





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