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2011/01/27
ビリオネアを数えるのは非常に難しいことである。それが中国であればなおさらである。TheWallStreetJournalの記事が中国のビリオネアに関する概算値を伝えている。
ビリオネアとは一般的にその国の通貨で10億の桁に達する総資産を持つ個人を指す言葉であるが、今回のビリオネアはUSDビリオネアを前提としている。ルクセンブルク人のRupert Hoogewerfが設立したHurun Report(胡润百富)によれば、中国には現在少なくとも189人のビリオネアがいるという。しかしHurun Reportによれば、実際の数は400〜500人に近いかもしれないという。
別の調査会社、ウェルスリサーチ会社のWealth-Xの調査によれば、中国本土のビリオネアは150人にのぼるという。また、3000万ドル〜5000万ドルの総資産を持つ個人の人数は4,700人もいるという。Wealth-Xの数字は、独自研究と政府や銀行からの情報を分析した結果であるという。
しかし、これらの数字は結局さまざまな推測を含んだ作られた数字であるため、その正確性には大きな意味はない。ここで重要なことは、中国の富が徐々に拡大しているということである。そして、ビリオネアの数はいつかアメリカを凌ぐとみられている。
一方、中国人富裕層の富の総額に関しても、より多くの推測が伴うようが、さまざまな研究が行われているようだ。Wealth-Xの調査によれば、5億ドル以上の純資産を持つ中国人富裕層がコントロールする富の総額は7250億ドルであるという。
キャップジェミニとメリルリンチ・グローバルウェルスマネジメントによる調査
キャップジェミニとメリルリンチ・グローバルウェルスマネジメントは、Asia-Pacific Wealth Report 2010において中国を含む、アジア・パシフィックの個人富裕層に関する調査結果を公表している。このレポートによれば、2009年、(主要住居、消耗品、耐久消費財は含まない)投資可能資産100万以上を持つ個人富裕層の人口は47.7万人であるという。また、個人富裕層の合計の富は、2009年アジア・パシフィック地域の24%を占め、その額は2兆3,400億ドルである。
同レポートによれば、中国を含むアジア・パシフィックの個人富裕層の人口は大きな成長を見せており、2009年末には、前年の金融危機の影響を大きく打ち消し300万人に達し、初めてヨーロッパの富裕層人口に並んだという。また個人富裕層の富の合計も同じく成長を見せ、その合計額は2009年末で9兆7000億USドルに達した。
下図でもわかるようにアジア・パシフィック地域の富裕層人口と合計の富は日本、中国、オーストラリアに集中しており、その合計は全体の76.1%を占めている。その中でも日本と中国はアジア・パシフィック全体の65%を占めている。
また、(主要住居、消耗品、耐久消費財は含まない)投資可能資産3,000万USドル以上を持ついわゆる『超』富裕層の人口は、日本と中国でアジア・パシフィック地域の57%を占めているのだという。
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