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2011/04/06
先月25日のNewYorkTimesの記事によれば、高級品市場のアナリストたちは東日本で起きた震災の影響で、日本の高級品市場は今後大きく落ち込むことを予測している。
これまで日本は世界の高級品売上に大きく貢献してきた。ドイツ銀行によれば、日本人消費者による国内及び海外での高級品消費は、2010年の高級品市場全体の24%を占めていた。ヨーロッパ全体で22%、北米で19%、中国で19%、その他地域で15%と比べてもかなり大きな割合である。また、ルイヴィトン、エルメス、コーチ、ティファニーなど多くの高級品企業は、中国に力を入れる一方で、いまだに平均で総利益の13%を日本市場に見込んでいたのだという。
しかし今回の震災の影響を受けて、多くのアナリストたちが日本、及び、世界全体の高級品市場の落ち込みを予測している。中には、今年の日本の高級品需要は30%落ち込み、今後5年間は落ち込んだままであるとの見通しもある。
ドイツ銀行も、日本の消費の大きな落ち込みを予測し、世界の高級品市場全体の平均成長率の見積もりを、数ヶ月前に挙げた8.9%から2.1%に大きく減らした。
今回の影響をもっとも受ける企業は、エルメス、ブルガリ、グッチグループ、リシュモン、LVMHモエヘネシールイヴィトンなど、売上の多くを日本市場から得ている企業であると見られている。これら企業の昨年の売上の9%〜19%が日本市場によるものだったという。
記事によれば、いずれの企業も今後の日本市場の戦略の変更については明確なコメントはしていない。グッチ、ボッテガ・ヴェネタ、イヴサンローランなどの高級ブランドを抱えるPPRは、当面は慎重に状況を見守っていくようだ。また、ティファニーは日本市場の売上が15%落ち込むことを見込み、第1四半期の収益予測を下方修正している。
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