-

ラックス・リサーチ・ジャパン > ライブラリトップ > 記事

2008/11/15


アジア:アジア人はバーゲンを求める傾向に

REUTERS

アジア・パシフィックの人々にとって、ファッションや飲食にお金を使うことは依然として重要であるが、世界金融危機の影響を受け、よりバーゲンを探したり、費用を削減しようとしていることが調査の結果明らかになった。

調査は、世界金融危機が騒がれ始めた9月、マスターカード(MasterCard)により実施され、オーストラリアから中国まで、6000人の顧客を対象に行われた。

調査結果によれば、70%の顧客が、今後12ヶ月間に、旅行、ファッション、アクセサリーなどの余剰費用、もしくは、非必需費用を抑えようとしていることがわかった。また、雇用、経済、株式市場、生活水準に対して楽観的であったのは、たった4カ国であることも明らかになった。

「人々は多くの市場で未だ、余剰品にお金を使っているが、価格に対してはより敏感になってきていると結論づけざるを得ない。」マスターカード・アジア・パシフィック経済アドバイザーのユワ・ヘドリック-ウォン氏は言う。

お金はあるが慎重

マスターカード世界顧客購買優先指標によれば、近年、アジア・パシフィックの顧客は、平均で年収の10〜20%を余剰費用に費やしている。

アジア・パシフィック全体を通して、食事と娯楽が最優先とされる余剰費用であり、60%の人々がそのように回答した。ファッション(46%)、子供の習い事(44%)、旅行(42%)がそれに続いた。

ユワ・ヘドリック-ウォン氏によれば、最後の2つ―教育と旅行―がアジア特有のものであるという。アジアでは、親が子供に大きな期待をするとともに、若いうちから世界を見せようとする傾向にあるようだ。

さらに、ヘドリック-ウォン氏は言う。「アジアの若年層顧客は、車の購入は先延ばしにするが、クリスマス旅行を延期することはない。」「この地域の人々の生活に旅行がこれほど密接にかかわっていることは、非常に興味深い。」

この調査では、1/3の顧客が収入の20%以上を、翌年にかけて節約しようとしていることが明らかになった。この傾向は特に、フィリピン人、インドネシア人、マレーシア人、インド人、タイ人の間で顕著にあらわれた。

さらに、多くの台湾人、フィリピン人、韓国人が余剰費用を抑える傾向にあったが、オーストラリア人、ニュージーランド人、中国人はそのような傾向が見られない数少ない顧客であった。

新興経済の巨人である中国、高級品好きの日本、勢いのあるインドの富裕顧客は、世界金融危機の直前であったにもかかわらず、ヨーロッパや米国とは比べ物にならないくらいのペースで高級製品の購入が見られた。

金融危機の影響が世界の他の地域に比べ小さくはあったが、それでもアジア人は、景気後退の時でさえ、高級製品への消費を続ける傾向にある。しかし、その勢いは多少衰えている。ヘドリック-ウォン氏は言う。

「ここには、欧州や米国よりも、いい顧客がたくさんいる。」「アジアの人々は、高級品に対して強い購買意欲を持っている。しかし、彼らは毎日世界の経済危機に対する情報を仕入れており、お金に関しては慎重に、バーゲンを狙った消費をしていくだろう。」





他サイトへのリンク

英語テープ起こし・音声翻訳
アシストは、日本語インタビュー・会議の音声を
英語音声・書記録にいたします

http://www.glopeer.com/assist

Lux Research Japan
Qualitative Market Research
Premium brands, fashion, travel B2B

http://www.luxresearchjapan.com

Online Research - GPScale
GPScale is an independent online research and
strategy consultancy based in Tokyo.

http://www.gpscale.com