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2009/08/06


ブランド品のオンライン販売に関する規制をEUが計画

WALL STREET JOURNAL

欧州委員会は7月28日、ヨーロッパにおけるオンラインセールスを後押しするため、小売業のインターネット販売に関する規定を調整する計画があることを発表した。

2010年5月に期限を迎える現在の規定は、オンライン販売の成長を反映するための新たなルール作りをすることが必要となった。

現在のEUの規定では、LVMHやNIKEなどのブランド企業各社は、どこで、どのような業者が、自社製品を販売するかをコントロールすることができる。 これにより、ブランド企業は、オンラインストアでの販売を禁止したり、消費者の利益にならないような限られたルートでの販売に制限することができた。 しかし、欧州委員会は、『全ての販売業者が、インターネットを利用して、製品の広告や販売を自由にできること』は、当然のことであると述べている。

さらに、委員会は、消費者が海外サイトでの購買をできないようにするブランド企業の妨げを禁止することを検討している。

欧州委員会の調査によれば、EU加盟国の市民の3分の1は、より安い商品や、より良いブランド品を、海外から買いたいと思っていることが分かっている。 だか、消費者がそのためにウェブサイトにアクセスした場合、自国のページにリダイレクトされ、商品を購入できないことがあることが、調査の結果分かっている。

しかし、一方、オンラインでの販売は自由であるべきと主張してきたイーベイ(eBay Inc.)に対する牽制として、委員会は、流通業者は、インターネット販売をする前に、『実店舗(ブリック・アンド・モルタル)』を持つことが妥当であると述べた。

実店舗を持つことで、新たにオンライン販売を始める業者は、正規店やメーカーが作り上げてきた、ブランド力や高級なイメージを、不当に利用できなくなる。 街中の店舗を持つ業者は、マーケティングやプロモーションに大金を費やしており、その投資は、保護されるべきであると、欧州委員会は主張している。

オンラインショップには、街中の店舗のように、高い賃料を払ったり、スタッフを雇う必要が無い分、商品の価格を落とすことができ、高いマーケットシェアを獲得することができると、実際の店舗を持つ業者は、しばしば不平を述べている。

街中に店舗を持つ業者が、廃業に追い込まれないために、サプライヤーが、オンライン販売を認められた業者に対して、一定量の商品の実店舗での販売を要求することができるという規定を、委員会はオンライン業者に課す。 しかし、一度、オンラインショップがその要件を満たせば、サプライヤーが、ウェブサイトで販売される商品の量を制限することはできないと、委員会は述べる。

さらに、ブランド企業が、既に専属販売契約をしている店舗がある地域では、オンラインサイトは、積極的な宣伝活動を制限される。 例えば、ある自動車を販売しているオランダのウェブサイトは、その自動車メーカーのディーラーのあるベルギーでは、宣伝活動ができない。 しかし、もし、消費者が自らサイトにコンタクトした場合は、販売が許可される。

関係者は、現在、この改正案について、9月28日までに意見を提出することになっている。





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