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2009/11/09


中国自動車メーカーがグローバルブランドを目指す

REUTERS

世界市場が低迷する中、10月29日、中国の自動車メーカー、吉利汽車(吉利汽車控股有限公司)の株価が4.5%上昇した。 これは、フォード・モーターが、傘下のボルボ部門売却の優先交渉権を、吉利汽車に与えた直後のことであった。

この提携は、ヨーロッパ自動車メーカーと中国企業の間で行われた交渉の中でも最新のものである。 この不況を乗り切りるため、数々の大手ブランドが経営の再編を試みている。

案段階のもの、失敗に終わったもの、交渉中のものを含め、ことし報道されたものを時系列で並べると以下のようになる。

3月18日 ― 北京汽車工業は、米国の自動車部品会社デルファイの非中核資産の買収を検討していると、21世紀ビジネスヘラルド紙が報じた。

6月3日 ― 中国の無名の重工機器メーカー、四川騰中重工機械が米GMのハマーブランドを買収することに暫定合意したことを明らかにした。

6月11日 ― 中国の自動車メーカー、北京汽車工業は、米フォード・モーター所有のボルボ部門の買収に関心を示している。 米紙ウォールストリート・ジャーナルが報じた。

7月6日 ― イタリア自動車メーカーのフィアットは、中国の自動車メーカー、広州汽車集団と50:50のジョイントベンチャーで、中国で新しくエンジンを生産することに合意した。

7月23日 ― 米GMは傘下のオペル買収について、中国の自動車メーカー北京汽車工業を買収候補から除外したことを、ファイナンシャル・タイムズが報じた。 他社との交渉は続けているという。オペルの買収については、ダイムラーの中国でのパートナーである北京汽車工業と、韓国の現代自動車がオペルの買収額に高い値をつけていたと報じられていた。

8月1日 ― 北京汽車工業は福建汽車集団と独ダイムラーとが合弁して保有する商用車会社の株式40%を1億300万から1億1,700万ドルで取得する予定だと、公式に発表した。

8月39日 ― 吉利汽車が米フォード・モーター傘下のボルボ部門の買収に関心を示していると、スウェーデンで報じられた。

9月16日 ― 吉利汽車の株価は、社債と新株予約権付社債に関する発表を延期した。 中国ビジネスニュースは、吉利汽車が2億5000万ドル相当の転換社債と新株予約権付社債を発行する計画をしていると報道し、吉利汽車のエグゼクティブは、これはボルボに関係ないと述べていることを引用した。 吉利汽車は、9月23日にゴールドマン・サックスが3億3400万ドルを投資すると発表した。

9月17日 ― 吉利汽車はマグナ・インターナショナルに、オペルへの資本参加に関してアプローチしているが、この件に詳しい人物によると、マグナは、現在、そのようなパートナーシップは差し控えている。

10月9日 ― ゼネラルモータースは、その象徴であるが輝きを失ったハマーブランドを、四川省騰中重工を筆頭とする投資パートナーに、10月12日に売却する取引にサインをしたと発表している。 四川省騰中重工は、購買を2010年初旬までに完了することを目指して、ハマーブランドを買う取引に対しての規制許可を探し始めたといっている。

10月28日 ― フォードは、傘下のスウェーデンのボルボ自動車の売り手として、吉利汽車を優先的に考えている。 フォードは、これまでに売値を明らかにしていないが、メディアの報道によれば20億ドル近くになるもようである。 同社が1999年にボルボを買収した額は、64.5億ドルであった。





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