2010/03/09

GM「ハマー」ブランド廃止へ

ゼネラル・モーターズ（GM）は２４日、高燃費車とされる大型SUV「ハマー」ブランドを、中国企業へ売却する交渉が不成立に終わったことを明らかにした。

同社は四川騰中重工機械へのハマー売却は「成立しなかった」とのみ発表し、その理由を明らかにしなかった。　しかし、1億5,000万ドルもの取引は、中国政府からの承認が得られず、ずっとこう着状態のままであった。　GMはここ１年間、「ハマー」ブランドの売却を試みており、昨年６月に騰中重工との事前協定で合意に至っていた。

両社は１月末までには取引をまとめる予定としていたが、予定より１ヶ月待っても中国政府からの認可が得られなかった。

GMの経営企画・提携部門の副社長であるジョン・スミス氏は、「我々はこれまで、ハマーブランドの様々な可能性を考慮してきたが、残念ながら騰中重工との取引は不成立に終わった。　今後はハマーの社員やディーラー、サプライヤーと協力し、事業の幕引きにしっかりと責任を持って取り組んでいく」とコメントした。

GMの破産保護申請公表以来、不要ブランドの売却失敗が今回で３度目となった。　GMは現在、交渉が失敗に終わり「サターン」を閉鎖しており、スウェーデンのケーニッグゼグとの売却合意が白紙撤回され、オランダのスパイカー・カーズとの契約合意もなくなった「サーブ」も業務停止に取り掛かったばかりである。

また、同社は「ポンティアック」ブランドについては他社と交渉することなく廃止する予定である。

GMによれば、世界中の「ハマー」オーナーに対して、車両保障や部品供給は今後も継続する予定だという。現在「ハマー」のディーラーは世界中で約４００ほどあるという。

今回の取引が成功していれば、騰中重工は、米国で「ハマー」ブランドの操業を保持しつつ、北米で自動車を販売する最初の中国の企業となっていた。

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