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2010/04/24


中国のデザイナーズブランド衣料問題

Telegraph.co.uk

中国では、エルメスやヴェルサーチなどの多数のデザイナーズブランドの品質の悪さに批判が起こっている。

中国・浙江の南東部の検査官が、中国外で作られたデザイナーズブランドについて大きな問題があると公表した。

浙江省商工局の職員であるシェン・ヤン氏は「我々は杭州や寧波、泰州の3都市のデパートやブランドのブティックからサンプルを収集した」と発表した。

これら3都市には中国の富裕層が数多く住んでおり、多くのデザイナーズブランド店舗がきらびやかなアーケードに立ち並んでいる。

しかしヤン氏によれば、サンプルとして集めた衣類の6割以上に、品質の問題があったと中国日報に語った。

中国国営メディアは、品質管理テストに不合格だったブランドとして、エルメス(Hermes)やヴェルサーチ(Versace)のほか、ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)、トラサルディ(Trussardi)、ヒューゴボス(Hugo Boss)、ポール&シャーク(Paul & Shark)を挙げた。 検査官によれば、耐変色性が十分でないものや、高濃度の酸やホルムアルデヒドが検出されたものがあるという。

中国日報は、これらの衣類によって、皮膚炎や目のかゆみ、アレルギーや呼吸障害、更には癌の原因になることもあり得ると、警鐘を鳴らしている。

浙江省商工局は、これらの衣類が中国製ではなく、イタリアやフランス、モロッコやトルコ、ベトナム、インドなどで作られていたことを強調した。

更に、いくつかの製品については、誤ったラベルが貼られていたという。

エルメスの広報であるカオ・レイ氏は「ラベル付けに誤りがあった」として、現在ラベルを修正していると中国日報に語った。

この問題について各ブランドにコメントを求めたところ、迅速に回答したブランドは1つもなかった。

ヤン氏によれば、衣類を仕入れている一般の小売店であれば罰金を科せられ、製品の回収を求められるが、ブランド企業の場合は、中国でのビジネスとして登録されていないため、その責任を負うことはないという。

実は高級ブランドの欠陥について明らかになったのは今回が2回目であり、2006年にも、ヒューゴボスとドルチェ&ガッバーナが品質不良の靴を販売していたという。

世界奢侈品協会(World Luxury Association)の発表では、今や中国は米国を追い越し、日本に次いで世界第2位の高級ブランド市場となっている。 中国では世界の高級ブランド品の1/4以上を消費しており、そのため多くのブランドが中国向けの製品を急いで作っている。

今年初め、上海でシャネルがファッションショーを開き、赤色を基調とした中国コレクションを発表した。

また、エルメスも、シャンシャ(shang xia)という中国国内でデザイン・製造を予定しているオリジナルブランドを立ち上げることを発表した。





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