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2010/08/22
バーバリーやコーチのような世界的に有名なブランドが中国の数十億ドル規模の高級ブランド市場に資本を投下している。中国が世界No.1の市場になるのを前に、各社はブランドの管理権限を現地提携企業から取り戻し始めている。
多くの企業が過去10年の間に再販業者や合弁事業者と組んで中国市場に一斉に進出してきた。今その企業は、危険を冒して提携を解消し、かなりの経営資本を中国のマーケティングや財務に注ぎ込んでいる。
今年7月、バーバリーは現在フランチャイジーにより畝意されている中国30都市50店舗のネットワークを7,000万ポンド(1億750万ドル)で買収することを発表した。この取引により同社は2011年~2012年の営業利益が2,000ポンド増加すると見込まれている。
フランスのハンドバッグメーカーのロンシャン(Longchamp)は中国流通業者の買収を決定し、中国での管理チームを立ち上げた。また、ポロ・ラルフ・ローレン(Polo Ralph Lauren)は中国での商品流通の権利を香港のディクソン・コンセプツ(Dickson Concepts)から買い戻した。
中国での事業運営を独自で行うといいうトレンドが高級ブランドには確かにあるようだ。中国アナリストによれば、中国市場は少なくとも今後3~5年は高い成長率を維持すると見られている。
ベイン・アンド・カンパニーによれば、中国は現在世界で第2位の高級品市場であり、2009年の売上は12%増加の96億ドルであり世界市場の27.5%を占めている。またこの数字は今後5年のうちに146億ドルに成長し、世界最大の高級市場になると見られている。
多くの企業は10年以上の中国事業の経験を経て、独自の運営を進めるフェーズに以降する準備ができている。これにより流通コストを削減し、営業利益を増やしていくことができる。
売上の成長
経済が大きく成長する中国は、新たに手にした富をブランド品で見せびらかそうとしている人々によって、高級ブランドメーカの業績に大きく影響する重要な市場となった。
コーチは中国事業が会計年度2012年には2億5,000ドルに達し、2015年にはそのさらに倍に達すると発表した。今期総計で40億ドルの売上を達成すると見られている同社にとって大きな市場となっている。
フォルクスワーゲン傘下のイタリアのスポーツメーカーであるランボルギーニ(Lamborghini)は、2010年前半期に中国での販売量が3倍以上の86台となり、米国に次ぐ第2の市場になったと発表した。同社の同時期の世界販売量2.6%減の674台であった。
多くの国際企業は中国での成長を継続するために、今後は中国第2層、第3層の中小都市に進出し需要の拡大を図ると見られている。
中国湾幹エリアの最大級の都市は、現在ほとんどの高級品メーカーの主要な販売先となっているが、この地域は人口のわずか5%しか占めておらず、内陸の小都市にまだ拡大の余地を残している。
中国の高級市場はまだ幼少期の赤ん坊のようなものであり、高級ブランドは今後、ブランドイメージを保ちながら如何に量を販売しているかが重要であると市場アナリストは見ている。
スイスの高級メーカーのバリー(Bally)は、今後中国の小都市に展開していく予定であり、内蒙古自治区のフフホトにブティックを開店する準備を始めたことを発表した。
中国国内でハイエンド向けのショッピングモールや小売エリアが発達しており、モール運営者が魅力的な誘致条件を高級ブランド企業に提示できることで、高級ブランドは今後も拡大をしていくと見られている。
ブランディング一般に言えることだが、高級ブランドできればブランディングコストを抑えたい。家族や友人の口コミをとおして消費者に訴えかけていくだろう。
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