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2008/12/17
パリ、12月9日 ― このお祭りシーズンに、シャンパンメーカーは、コルクの音を聞きながら、世界経済の低迷で販売量が落ちているこの暗がりの中に、溺れたいと願っている。
シャンパンの売上は、今年最初の10ヶ月で4.9%落ち込み、販売量は10月単月で16.5%落ち込み、3,620万本となったと、シャンパーニュ委員会(CIVC: Comité interprofessionnel du vin de Champagne)は伝えている。
ミレニアムのお祝いとして、過去数年間のシャンパン売上は、大きく上がったことも影響はしているが、今回の落ち込みは2000年以来初めてのものであった。
実際、昨年の販売量は、ほぼ6%アップの4億3,000万本を記録しており、売上高は46億ユーロ(59億ドル)に匹敵した。
「まだ本気で心配はしていないが、緊張感が漂っている」とCIVC広報担当者のダニエル・ローソン氏(Daniel Lorson)は言い、値上がりによって、年間売上はもう少し増えるだろうと付け加えた。
「年末の売れ行きは、かなり遅くなってからになるだろう」と彼は言う。
「心理的要素は問題ないと思うが、先行きが見えず、非合理な要素も無視できない中では、今後の予測するのはとても難しい。」
全体の55%を占めるフランスでのシャンパン売上は、10月で11.7%減少し、今年10ヶ月間では5%の落ち込みとなった。EUでは、10月に18.6%落ち込んで、1月−10月売上は、4.5%の減少となった。
全体の1/4を輸出している英国でも、販売量はかなり減少したと、CIVCは報告している。
また、10月に1/4落ち込んだ売上は、ほとんど米国によるものである一方、日本での販売は概ね安定しているとのことだ。
CIVCによれば、生産業者は、顧客と直接やり取りをし、仲介業者への依存度が低いため、シャンパンハウスや共同組合ほどには影響は受けていない。
「仲介業者は、信用コストと在庫管理に敏感だ」とローソン氏は言う。「彼らは、とても慎重で、多量の在庫には決して手を出そうとはしない。」
シャンパンの総売上の70%、輸出量の90%は、100のシャンパンハウスによって占められている。そして、ラグジュアリー・グループのLVMHは、モエ・エ・シャンドン(Moet & Chandon)、ドン・ペリニヨン(Dom Perignon)、ヴーヴ・クリコ(Veuve Clicquot)、クリュッグ(Krug)、メルシエ(Mercier)、ルイナール(Ruinart)などのブランドを誇っている。
また、世界ナンバー2のワイン・アルコール飲料グループである、ペルノ・リカール(Pernod-Ricard) は、マム(Mumm)、ペリエ・ジュエ(Perrier-Jouet)などの有力ブランドを有し、一方、レミーコアントロー(Remy-Cointreau)は、パイパー・エドシック(Piper-Heidsieck)、シャルル・エドシック(Charles Heidsieck)などを抱えている。
年末の販売量を押し上げ、米国市場に命を吹き込むために、モエ・エ・シャンドンは、ニューヨークで最新のキャンペーンを実施した。キャンペーンの内容は、スワロフスキー・クリスタルにメッセージを入れた、特性ボトルを注文することができるという、以前は有名人やVIP向けのみのサービスであった。
今年モスクワで開かれる、ミリオネア・フェア(Millionaire Fair)では、ヨット用の6万ドルのシャンパン・クーラーが、われ先にと買われたそうだ。
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