2009/01/07

韓国：魅力的なショッピング

ソウル ― 年末は通常、日本人旅行者がもっともソウルにやってくるシーズンである。しかし、今年の日本人旅行者の数は、例年にないくらい多い。特に、繁華街のショッピングエリアでは。

ウォンに対する急激な円高のために、日本人にとって、韓国での旅行や買い物は、１０月以来、非常にお得になっている。

デパートや免税店には、ルイヴィトン（Louis Vuitton）や、グッチ（Gucci）のバッグを求める日本人女性であふれかえっている。

「プラダ（Prada）のバッグを、日本の４割引以上の値段で買いました」と、東京から来て、ソウル繁華街で買い物をしている、３２歳の女性は言う。

「全てが安いです。買えば買うほど、お金を節約しているような感じです。」

バッグや衣類、化粧品を買うために空のスーツケースを買った彼女は、ほとんどの時間を買い物に費やす予定とのことだ。

「円高のおかげで、最近のお客様は、ほとんどが日本人です」と、ロッテ免税店（Lotte Duty Free Shop）の店員は言う。「約８割が日本人です。」

仁川－成田便での、日本人：韓国人比率が、一年前の２１：７９から、逆転してしまった。大韓航空によれば、１２月と１月の日本人旅行者の航空便予約は、前年比でそれぞれ、３５％、２６％増加したとのことだ。

この為替レートによるショッピング熱は一時的であると思われるが、一方、近年活発な韓国医療ツアー業界は、安定して日本人旅行者を呼び込んでいきそうだ。

最近、ソウル観光協会（ＳＴＯ）は、有名皮膚科クリニックでの、医療スキンケアサービスを含む、３日間のツアーパッケージを導入した。

このパッケージの売り込みには、ソウルの市営企業が、日本の旅行代理店ＫＮＴ（近畿日本ツーリスト）と手を組んだ。現在、名古屋のみの販売に限られているが、３月からは、日本全国で販売される予定だ。

「旅行客は、専門の皮膚科医との相談の後、スキンタイプに合った１時間のフェイシャルトリートメントを受けることができます」とＳＴＯの利用ツアー担当である、キム・ジヒュン氏は言う。

「その後、旅行客は、買い物をしたり、美術館や文化芸能を楽しむことができます」

医療スキンケアパッケージは、760,000ウォン（55,000円）～910,000ウォン（65,000円）程度の価格である。

「サービス、施設ともにハイクオリティーでとても満足しました。特に、こんな低価格で。」とアナクリ（Anacli）クリニックでフェイシャルトリートメントを受けた６４歳の女性は言う。

アナクリは、ここ数年間、日本人旅行者の間で人気のあるクリニックだ。ソウルショッピングエリアの中心である明洞（Myeongdong）に１号店を開店し、日本語スタッフを配置して、年間1,000人もの日本人を迎えている。

ソウル観光協会は、また、ロシア人やモンゴル人向けに、精密健康診断、漢方薬治療、歯科治療を含んだ、医療ツアープログラムを開発している。協会はこれまでに、外国人の対応ができる１８のクリニックや、ソウル・ナショナル、延世Severance、サムソンメディカルセンターなどの大病院と提携を結んだ。