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2009/05/29


不況時の市場調査の7つのステップ(1)

BusinessWeek

消費減退の影響を最小限にとどめたいCMO(Chief Marketing Officer)に向けて、ハーバード大学のJohn Quelch氏が7つのステップを説明する

不景気に直面した消費者は、買い物を控え、バーゲン品を探し、買うブランドや、製品、店舗を変えている。 中には長年の消費習慣までをも変えてしまう人もいる。 多くの人にとって、家にものを買い込んだり、流行を追うために買い物をすることは、もはや魅力的ではないのである。

そのため、消費者市場の不確実性は益々高まってきており、ほとんどの企業が、支出を減らすために、市場調査の費用を減らしている。 アメリカでは、市場調査への支出は4四半期連続で減っており、CMO達は、状況はすぐには改善しないと見ている。 そして、大消費者市場のマーケティング担当のほとんどは、市場調査予算を、10%〜20%削減しようとしている。

景気が良ければ、消費の上昇気流が、ブランディング、ポジショニング、プライシング、セグメンテーションにかかる費用を、十分に相殺することができる。 しかし、この不況では、このようなことは当てはまらない。 マーケティング担当は、調査費用を削減する一方で、質の高い市場データを集めつつ、市場に対する深い見識を持ち続けなければならないというプレッシャーを抱えている。

消費減退の影響を最小限にとどめたいCMOは、次の7つのステップを実行すべきである。

集中し続ける 経験豊かなマーケティング担当者は、調査の対象を、自社マーケティング戦略の鍵となる製品や、ブランド、市場に絞る。 不況時においては、ターゲットでない顧客層や、潜在的な顧客層に調査を分散させるよりも、ブランドロイヤリティーが高く、収益率の高い、既存のコア顧客層の消費行動をつかむことが必要不可欠である。 景気が良いときであれば、主要製品や主要顧客層以外への予算もあるかもしれない。 しかし、今の時勢では、ナイス・トゥ・ノウ(知ることができればありがたい)程度で、必須でないことは、後回しにすべきである。

信頼できるパートナーに協力を求める マーケティング担当者と、調査会社が、互いに信頼でき、長期的な関係を築いてきたならば、少ない予算で、どのように多くの発見を見出し、より良い意思決定をするかを計画することができる。 たとえば、データセットをあわせることで、消費者行動の変化に対する新たな先行指標を作ることができるかもしれない。 また、トラッキング調査を続けることで、単発の調査よりも良い発見が得られるかもしれない。 予算をともにしている調査会社をグループ内に抱えている場合、CMOは、組織内に調査のダブりを起こさせず、シナジーを追求するように、調査会社に働きかける必要がある。

<続く>

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