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2009/06/02


高級ブランドが中古市場で人気(1)

Media

不況の影響を受けて、中古品やレンタル品にシフトする、ブランド愛好者

高級ブランド製品は、これまで不況知らずであった。 しかし、今はそれどころではないようだ。 高級ブランドが一般化してから数年、高級ブランド顧客は、向こう見ずにお金を浪費する余裕が無くなってしまった。 2009年上期のブランド品の世界売上は15%〜20%の減少が見込まれており、アジアの主要市場である日本でも、10%の落ち込みが予測されている。

これを背景に、近年、ブランド品の短期レンタルサービスや、中古品セールスが成長を見せている。 排他性・特別感が売りである高級ブランドにとって、これは良いことなのだろうか?

この傾向は、実は、景気低迷後に現れたものではなかった。 米国のバッグ・ボロウ・オア・スティール(Bag Borrow or Steal)は、以前から、高級ブランドレンタルのサービスを行っていた。 この会社は、映画『セックス・アンド・ザ・シティ(Sex and the City)』で一躍注目を浴び、多くの消費者の支持を得た。 そして、このサービスは、米国からアジアに渡り、今では非常に人気となっている。 日本では、2007年にORB(オーブ)が、ブランドバックの会員制レンタルサービス事業を開始し、8月以降、会員が倍増したと報告されている。 また、ニューウェル社は、2008年にブランド品レンタルサービスを開始し、既に500名の会員を集めている。

その一方で、よりポピュラーなのは、中古品販売店である。 中古品小売のブランドオフ(Brand Off)は、日本全国に40店舗を展開しており、その販売価格は、製品によっては、正規店の価格に近いものまである。 「あまり人気のないブランドはすぐに価格が落ちますが、エルメス(Hermès)やルイヴィトン(Louis Vuitton)など人気ブランドの商品は、中古ショップであっても、新品の値段とそれほど変わりません」と、ラックス・リサーチ・ジャパンのマネージングパートナーのスティーブン・サイプス氏は言う。 「中古ショップは、ブランドや製品の人気を測る良い指標になります。」

日本の中古市場は、消費者の製品買い替えを後押しするため、長期的には、高級ブランドに良い影響を与えていると、サイプス氏は考えている。 「我々の行った調査では、消費者の中には、1、2シーズンしか使っていないハンドバッグを、最新のモデルに買い換えることに抵抗を感じていない方も何人かいました。 それは、古いバッグをそれなりの価格で売ることができるからです。」

<続く>

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