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2009/07/07


マーケティングリサーチの主な調査手法―定量調査・定性調査

マーケティングリサーチには大きく分けて、定量調査と定性調査という2通りの手法があります。

この2種類の調査手法の違いは、調査の「目的」であり、定量調査は「量的な情報の取得」を目的としており、定性調査は「質的な情報の取得」を目的としています。

・定量調査の目的 ― 量的な情報の取得

・定性調査の目的 ― 質的な情報の取得


したがって、定量調査のアウトプットは基本的に「数字」になります。一方、定性調査は、『〜のように回答した』『〜のような反応を見せた』など「言葉」で表される内容となります。

・定量調査のアウトプット ― 数字

・定性調査のアウトプット ― 言葉


定量調査でもっともイメージしやすいのは、紙の質問票やウェブサイトに回答を記入していくアンケート調査でしょう。 定量調査の特徴は、アンケート調査のように、多くのサンプルを対象として、同じ調査内容を、同じ質問の仕方で回答をしてもらうということです。

定性調査の代表的なものは座談会です。 座談会では、モデレーターという進行役が、調査の対象者となる参加者(以降、対象者と呼びます)に質問をしていくかたちで調査が進みます。 定性調査では、対象者の深い意見を引き出していくことが重要であるため、モデレーターは、その会で挙げられる意見や対象者の反応によって、質問の仕方や、場合によっては内容までも変更していきます。


定量調査と定性調査の特徴を下表にまとめます。

特徴メリットデメリット
定性調査
  • サンプル数は少ない(セッションあたり1-8名)
  • 質問項目は非定型(オープンエンドがメイン)/ フレキシブル
  • インタビュー時間が長い(通常1-2時間以上)
  • プローブすることが出来る(なぜ?)
  • アイデアを引き出すことが出来る
  • 人々の反応、行動が観察出来る
  • 意見に偏りがでることがある
  • 費用がかかる
  • 定量調査
  • サンプル数が多い(通常100以上)
  • 定型化されたアンケート調査票を利用して行う(クローズドエンドがメイン)
  • 短時間で回答が可能
  • 統計的に説得力がある
  • 比較的安価で実施できる(特にネットを利用する場合)
  • インタビュアーがいないため、回答の信憑性が低い
  • 出現率が低いと実施が難しい

  • 定性調査の活用例とさまざまな手法

    ここからは、高級市場での利用が多い、定性調査をもう少し説明したいと思います。 まず、定性調査が利用される調査例としては、以下のようなものがあげられます。

    また、定性調査には、座談会(フォーカスグループ)以外にも、さまざまな調査手法があります。 その幾つかを下表に示します。

    メソドロジー実施形式特徴
    フォーカスグループ (FGI)対象者7-8名が参加して実施する座談会人数が増えるほど、さまざまな意見が得られる
    ミニグループ 対象者4-6名が参加して実施する座談会グループが小さいため、深いプローブが可能
    ペアインタビュー対象者2名とモデレーター1名で行うインタビューセンシティブなテーマを扱う場合や、深い意見を出してもらう場合に有効
    デプスインタビュー(IDI)対象者とモデレーターが1対1で実施するインタビュー対象者の深い意見をプローブする場合に最も有効
    ホームビジット対象者の自宅やオフィスで実施するインタビュー対象者の家での行動を観察することで、彼らの日々の生活をよりよく理解し、彼らが無意識に行なう行動も把握できる
    インショップインタビュー対象者の買い物等に同行して実施するインタビュー対象者が実際にどのように買い物をし、特定のブランドを選んでいるのかをより深く理解し、彼らが無意識に行なう行動も把握できる


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