-

ラックス・リサーチ・ジャパン > ライブラリトップ > 記事

2009/11/28


偽造バッグの次は、偽造高級ワイン(1)

smh.com.au

ペトリュス(Petrus)にロマネ・コンティ(Romanee-Conti)、シャトー・ディケム(Chateau d'Yquem)−これらは目の肥えたワイン通によって愛されてきたワインであると同時に、偽造品のターゲットとされてきたワインである。

フランスのワイン専門家によれば、ほんの一握りの稀少で上質なワインは、高級ハンドバッグやブランドサングラスと同様に偽造の脅威に直面しているという。

偽造ワインの取引は「少しではあるが昔から存在していたが、高級ワインの価格上昇に伴い、明らかに増加した」とシルヴァン・ボワヴェール氏は言う。 彼は、1885年に格付けをされたボルドーワインを代表するグラン・クリュ格付け審議会(Conseil des Grands Crus Classes en 1855)のディレクターである。

しかし、多くの人にとっては安心なことに、偽造品の規模はまだ小さいという。

「我々は、高級ブランドとは違い、工業での偽造品生産を相手にしているわけではない」と同氏は語った。

ワイン偽造は「ボルドーの5〜6の有数のワイナリーに及んでいます。なぜなら、生産量が少なく世界中からの需要がそこにはあり、大きな売却益を有無可能性があるからです。」ボルドーを含み35のワイナリーのオーナーであり、ワイン業界で著名な人物であるベルナール・マグレ氏は述べた。

ボルドーのいとこに当たるブルゴーニュワインも同様であり、その最たるものは、世界でもっとも希少で高価なワインの1つであるロマネ・コンティ(Romanee-Conti)である。

ブルゴーニュワインの製造者として有名なローラン・ポンソ氏によれば、最近、1.8ヘクタールの土地とから取れた1945年のロマネ・コンティのジェロボーム(ワインボトル4本分)が、オークションで売れたという。

しかし、とんでもないことに、ロマネコンティで、1945年にジェロボームに詰められたものはなかった。

ポンソ氏は、ドメーヌ・ポンソ(Domaine Ponsot)のオーナーでもあり、これまでも偽造の被害を被っていた。

2008年にニューヨークでワインを販売した際、彼は「107本中106本が偽造品」と気づき衝撃を受けた。 「カタログには1945年のサン・クロ・ドニ(Clos Saint Denis)とあったが、私たちは1982年までその名称のワインを造っていなかった。」

偽造品の販売を止めるため、ニューヨークまで飛んだポンソ氏いわく、「偽造品の作り手はアジア人ではなく、ヨーロッパ人かアメリカ人」という。

買い手を騙すための手口は、偽造するものによりそれぞれ異なる。 ラベルにコピーを用いていたり、カプセルとラベル上のシャトーの名前を変えるなど、方法は限られている。

時には、ボトルは本物だが、中身のワインが全く違うものであったり、ボトルの一部だけ本物の場合もある。

「産地から遠ければ遠いほど、手口は雑です」と、ワインのインターネットオークションサイト、IDealWine(http://www.idealwine.com)を立ち上げたアンジェリーク・ド・ランクザン氏は言う。

また、新市場の成長につれ、偽造ビジネスはその機会を増やしている。

マグレ氏によれば、市場の壁が無くなりロシア人がフランスワインを飲み始めてから偽造が増加したという。

<続く>

» 偽造バッグの次は、偽造高級ワイン(2)へ





他サイトへのリンク

英語テープ起こし・音声翻訳
アシストは、日本語インタビュー・会議の音声を
英語音声・書記録にいたします

http://www.glopeer.com/assist

Lux Research Japan
Qualitative Market Research
Premium brands, fashion, travel B2B

http://www.luxresearchjapan.com