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2010/03/10
米国のメディア・リサーチ会社であるIpsos Mendelsohnによれば、アメリカの富裕層インターネットユーザは、景気の回復に対して楽観的であり、オンラインでの彼らの消費額は過去の平均以上であるという。
これは小売業にとっては非常に魅力的なことであり、実際多くの企業が徐々に顧客を呼び込むためにソーシャルネットワークに注目をし始めている。 しかし、富裕層は他のウェブユーザと同様にソーシャルマーケティングを受け入れるのであろうか?
Unity Marketingが行った調査によれば、その見通しはさまざまである。 ほとんどの富裕層は、ソーシャルネットワークサイトを、友達や家族のことを知ったり昔の友達とつながるために利用しており、ブランドと接点を持つために利用しているわけではない。 商品の検索や調査のためにログインをする人はちょうど7%であり、商品をシェアしたり購入したりクーポンを探したりするために参加をする人も6%である。
Unityによれば、ソーシャルネットワークでの富裕層とブランドの関係は通常とは異なるようである。 彼らはファンページをチェックはするものの、必ずしもブランドと関係性を築きたがるわけではないようである。 富裕層の大半がブランドのページを見たことはある一方で、たった4分の1しかフォロアーになったりグループに参加していないとのことである。
Unity Marketing社長のPam Danziger氏は、高級ブランドは他の方法で顧客との関係性を築くべきで、評価指標はフォロアーの数よりもファンページへの訪問者数にした方がよいと忠告している。
「富裕層顧客と関係を築き、それを維持することは非常に重要なことです」とDanziger氏は述べる。 「各ブランドは、自信のウェブサイトのソーシャルネットワーク的な面をより考える必要があります。 富裕層顧客と"友達になる"ためにFacebookにページを作る必要はないのです。 ブランドは自社のメインウェブサイトで、積極的に価値のあるコミュニケーションを図ることで顧客と友達になれるのです。」
2010年1月のEdelmanのレポートでは、高所得者に対するソーシャルマーケティングに疑問を投げかけている。 同社の調査では、世帯年収の上位25%のインターネットユーザの間では、友人や同僚からの企業に対する情報を信用している人はたった4分の1であった。 「富裕層顧客には必ずしも一般的なソーシャルマーケティング手法が通用しないかもしれない」とeMarketerのシニアアナリストのDebra Aho Williamson氏は言う。 「賢いマーケティング担当者は、ソーシャルマーケティングにあたり市場のセグメンテーションを行い、ターゲットごとにその手法を変えていくだろう。」
富裕層がソーシャルネットワーキングサイトを使う理由 (2010年1月)
友人や家族のことを知る (55%)
昔の友達やクラスメートと連絡をとる (53%)
家族や友達とニュースをシェアする (47%)
楽しみ (40%)
写真を共有する (39%)
自分自身を表現する (19%)
仕事関連のネットワーキング (18%)
ニュースの取得 (16%)
コミュニティーへの参加 (14%)
自分の掲示板へのメッセージを見る (14%9
記事や考えをシェアする (13%)
新たなことを学ぶ (13%)
新しい友達を作る (11%)
自分自身や仕事のプロモーション (11%)
特別な情報を見つける (7%)
商品を調べる (7%)
クーポンを探す (6%)
商品情報のシェアや商品の購入 (6%)
イベントへの参加 (6%)
セレブをフォロー (5%)
その他 (7%)
source: Unity Marketing (n=1,614)
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