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2010/04/28
ラグジュアリー市場の最悪の2009年からの回復基調を背景に、高額時計やオート・クチュール(婦人用高級仕立服)などの高級品の売上が伸びている。
今月、ベイン・アンド・カンパニーが報告した調査結果によれば、昨年8%縮小し1,530億ユーロと見られていた世界の高級品市場は、2010年に4%増加し1,580億ユーロ(2140億ドル:約21兆4,000億円)になる見込みである。
同社アナリストによれば、2009年以降、すべてのカテゴリーで回復が見られているが、靴と装身具(アクセサリー)が5%成長し、この回復基調を牽引し、アパレル、時計、ジュエリーが続いてそれぞれ4%成長する見込みである。 美術品は横ばいのままの見込みである。
この回復基調は、世界市場での成長と、消費意欲が回復した米国の政情安定に根ざしていると見られている。他の要素としては、海外旅行の増加とインターネット取引があげられている。
また、世界恐慌において購買力を失うことは無かったが、これ見よがしに買い物をすることを避けていた超富裕層も財布を開き始めているようだ。
予測を上回った昨年の年末シーズンに回復は始まり、この傾向は今年第1四半期にも引き続き、LVMH、Dior Couture、Tiffanyなどの株式公開企業は好調な成績を収めた。 また、高級品小売や米国デパートチェーンでも業績は好調であった。
特に、中国を筆頭とするアジアが成長を牽引すると見られているが、日本は唯一の例外のようである。 ベインの予測によれば、日本市場は3%の縮小である。
同社のアナリストによれば、今回の世界恐慌により高級品市場はより大手ブランドのシェアが高まり、これまで恐慌により遅れていた株式上場やM&A(吸収と合併)が一層進められる見込みであるという。 大手ブランドが今回の危機で学んだ最大の教訓は、市場の浮き沈みにいかに対応するかということである。
2009年に5%以上成長の見られたブランドは、調査対象の220ブランドのうちたった2%であり、これらは市場全体の10%を占めている。
イタリア高級豪快団体のAltagammaがさまざまなアナリストの予測を基に行った調査によれば、高級品業界の2010年の金利/税金/減価償却/割賦償却支払前利益は16%伸びると見込まれている。
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