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2013/06/01
社会や市場、そこで生活する消費者の意識や行動が多様化する昨今、企業のマーケティング活動において適切な市場調査を取り入れていくことがますます重要になっています。特に数のデータだけではとらえきれない、生活者の気持ちの奥底を読み取るためのグループインタビューなどの調査手法の活用が増えています。グループインタビューの成功において最も重要なことの1つはモデレーター(司会、インタビュアーとも呼ばれています)の力量です。モデレーターの役割は、決してフロー通りに質問をしていくことだけではありません。
■ グループインタビューとは?
グループインタビューとは、素早く、比較的少ない費用で、市場や消費者の情報を収集できる市場調査手法の1つです。
グループインタビューは、「グルイン」、「フォーカス・グループ」などとも呼ばれ、市場のセグメントを代表する方々6〜10名を集め、1時間〜2時間程度の時間をかけて、グループディスカッション形式で実施されます。モデレーターと呼ばれる司会役が事前に用意されたテーマに沿った質問をグループに投げかけたり、あるときは、参加者の自由な発言の流れを活かしながら、ディスカッションの中で参加者の意見を深掘りしたり、アイデアを引き出していくことでディスカッションは進められます。
一般的には、グループインタビューを依頼したクライアント企業の関係者や、分析担当の調査員が、マジックミラーなどで隔てられた別室からディスカッションの様子を観察します。
■ グループインタビューの目的と特徴
グループインタビューの主な目的は、反応の評価や、新しいアイデアの開発、仮説の設定や検証です。例えば、新しい製品やサービス、コンセプトやパッケージなど市場に出す前に消費者の反応を調べる方法としてグループインタビューは用いられます。また、今までにない新しい製品コンセプトを開発するための情報を収集するためにも、グループインタビューは役立ちます。
グループインタビューは、デプスインタビューと呼ばれる1対1のインタビューよりも、参加者の相互作用(グループダイナミズム)によってより自然な意見が収集できる利点があると言われています。また多数のサンプルを必要とするアンケート調査などに比べ、費用もそれほどかからず結果も素早く得ることができます。
一方で、記入式のアンケート調査などに比べ調査結果にモデレーターの影響が大きく反映されるため、特別な訓練を受けたモデレーターが必要です。モデレーターは、調査の妥当性に影響を与えたり、主題とは無関係の話題で時間を浪費することがないように、ディスカッションを上手にコントロールしながら進めなければいけません。
また、グループインタビューで集める人数は母集団を代表する標本数としては少なすぎるため、グループインタビューで得られた意見は市場や消費者全体を代表するものではありません。それはグループインタビューが、生活者や消費者のとっている行動や態度や評価の意味を深く洞察するための調査手法であり、集団全体の傾向を見るための調査手法ではないためです。
<続く>
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