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2016/07/01
グループインタビュー(フォーカス・グループ・インタビュー)やデプスインタビューをはじめとする定性調査的調査手法は、統計的に全体の傾向を見ることを目的とした定量的調査手法に比べ、より”深く”消費者の考えや経験、信念、動機などを理解することを目的としています。
グループインタビューやデプスインタビューでは、回答方法の制限されているアンケートとは異なり参加者が思うままに自由に意見を述べられることや、司会者や他の参加者の間に相互作用が発生すること、司会者が状況に応じてフレキシブルに情報の引き出し方を変えることができることなどから、より詳しい情報を消費者から引き出すことが可能です。
このような特徴から、グループインタビューやデプスインタビューは、消費者の製品やブランドに対する認知を把握したり、新たな製品アイデアを創出するなど、特定の調査課題に向いた調査手法です。ここでは、グループインタビューをはじめとした定量調査手法に向いた調査課題のいくつかを紹介します。
1. 新たな情報の収集
新たな市場や、新たな顧客層、新たな技術分野を調べる場合に、前準備として、どのような言葉/用語が使われているかや、どのようなことが問題になっているのかを知るためにグループインタビューは役に立ちます。また、このような理由から定量調査の計画を立てるためにも、事前にグループインタビューなどを行うことで、調査内容を明確にしたり、質問票において適切な用語や聞き方を用いることができるようになります。
[調査課題の具体例]
2. 仕組みや問題の理解
世帯での特定製品購入の意思決定がどのように行われているかや、特定製品の売上が伸びているときになぜ他の製品の売上が落ち込んでいるかなど、消費者の行動や市場の仕組みを理解するためにグループインタビューや役立ちます。世帯内や社内での購入の意思決定に様々な役割の人々が関わっている場合や、特定の市場に様々なタイプの消費者が関わっている場合は、それら全員を対象にインタビューを行うことで全体的な仕組みを解明することも可能になります。
[調査課題の具体例]
3. 利用状況の理解
消費者は必ずしも、製品やサービスの提供者が思ったような利用方法をしているとは限りません。実際の利用者にインタビューをすることで、なぜ、どのように、どんな時に、特定の製品やサービスを利用しているかの詳細を明らかにして、消費者が製品に対して感じている不満や、新たなニーズ、現在の製品の強みや弱みなどを把握することが可能です。特にグループインタビューでは、同じ製品に対する経験を持った方々との間で共感が生まれることででディスカッションが深まり、より詳しい利用状況を明らかにしていくことができます。さらに、ある製品やサービスの利用を止めてしまった消費者を対象にすることで、利用を止めてしまった理由を明らかにすることで製品やサービスの改善点も把握することもできます。
[調査課題の具体例]
<続く>
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