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このページでは、ラグジュアリー市場・富裕層マーケティングに関わる情報を中心に、市場調査・マーケティングに役立つ情報を紹介しております。
2016/07/20
消費者が商品を求めるときにブランドは大きな役割を果たしています。ブランドは商品選択に指標を与えてくれたり、商品の品質に対する安心感を与えてくれます。
特に高級ブランド品において、ブランドはさらに大きな力を持っています。ブランドはその商品やその商品を取り巻く世界観を与えたり、ブランドのロゴだけで消費者に憧れの気持ちを持たせたり、購買意欲を掻き立てます。
2012/02/01
ニューヨークを拠点とする独立系調査会社のLuxury Instituteがアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、日本、中国の(年収15万ドル以上)の富裕層を対象に行った、高級ブランドのブランディングとマーケティングに関する調査をリリースした。
調査によれば高級ブランドを定義づける属性として、上位に挙げられた要素は「優れた品質(73%)」、「クラフトマンシップ(65%)」、「デザイン(54%)」であったという。また、対象者の約半数が、「カスタマーサービス(47%)」を重要な要素としてあげた。特に中国では、このカスタマーサービスによって、ブランドを評価する傾向が強のだという。
2011/09/02
偽ブランドバッグなど高級品のフェイク品(偽造品)と言えば、かつては一目見ればそれとわかるクオリティのものであった。しかし今や、本物と変わらないような高品質な素材やパーツで作られており、さらに適切な製造日・製造場所もスタンプされており、ブランド好きでも騙されてしまうクオリティであるという。さらに近年のインターネットショッピングの普及がこのフェイク品の横行を助長しているようだ。ウォールストリートジャーナルが伝えている。
国際商工会議所(ICC)によれば、偽造品や海賊版製品による損失は、世界全体で6,000億ドルにも上り、この額は2015年までに倍増する見込みであるという。米国税関・国境警備局と米国移民関税執行局によれば、昨年、米国当局が知的財産権を侵害しているとして20,000品近くを押収し、この数は2010年から36%の増加であった。2001年に押収されたのは、たったの3,600品であった。
2011/05/10
Millward Brown Optimorが今月リリースした、2011 BrandZ調査によれば、フランスのハンドバッグブランドのルイヴィトン(Louis Vuitton)が、世界で最も価値のあるラグジュアリーブランドとなった。ルイヴィトンはラグジュアリー分野で6年連続でトップとなり、ブランド価値は昨年比23%増の243億1200万ドルであった。ルイヴィトンは、従来の支持層との関係を維持するために旅行を前面に押し出す一方で、新たな世代の買い物客を取り込むために、若いアーティストの宣伝や金融的支援を行うプログラムを開始していた。
ラグジュアリー分野の動きとしては、特に超高級ブランドがそのブランド価値を大きく戻した。シャネルやエスメス、カルティエなど排他性を守り続けたブランドは、手の届きやすいブランドに比べ不景気からの影響から逃れることができた。エルメスのブランド価値は昨年比で、41%増加した。北米やヨーロッパの消費者はいまだ派手な消費を控えているが、超高級品を買う余裕のある人々は買い控えをやめているのだという。
2010/12/28
世界的なコンサルティングファームである Bain&Company 今年11月に発表したレポートによれば、中国は今や、革製品やジュエリーなどの高級品市場が最も早く成長している市場であること明らかになった。中国の高級品市場は、今年23%成長し、843億元(約92億ユーロ)に達する見込みであるという(ここでの高級品市場とは、化粧品、香水、時計、スーツケース、ハンドバッグ、ジュエリー、靴、婦人服などを含み、サービス、ホテル、レストラン、アルコール、高級車、ヨット/プライベートジェットは含まない)。
レポートによれば、同社は中国の人気ブランドを調査しており、その上位にはルイヴィトン、シャネル、グッチが羨望のブランドとしてあがっている。
2010/09/29
2010年前半期の各高級ブランド企業の業績が次々と発表されているが、そのほとんどが昨年比からの大きな回復を見せている。高級品は一般に需要の所得弾力性が高いと言われており、裕福になればなるほど人は高級品を購入するが、所得が減ればその分、高級品に対する需要も急激に落ち込みやすい。この例に従うように、世界の高級品市場は世界金融危機により消費者の所得の落ち込みの影響を受けて2009年に大きく落ち込み、2010年少しずつではあるが世界経済が回復し、個人の所得の回復を見せる中で、高級品市場は回復が予測されている。
高級品市場の市場規模に関してはBain & Companyによる調査データがあるが、2009年に8.0%の落ち込みを見せた世界の高級品市場は、2010年には4%回復し1,580億ユーロ(約1,950億ドル)に回復すると予測されている。ここでいう高級品市場とはアパレル製品、香水・化粧品、革小物などのアクセサリー、時計・ジュエリー、テーブルウェアなどを含んでいる。
2010/09/17
世界的なブランドコンサルタンシーであるInterbrandが世界のベストブランド2010(Best Global Brands 2010)を発表した。ラグジュアリーセクター(高級業界)では全体順位16位のルイ・ヴィトンが昨年に続きトップの座を守った。全体順位で100位以内には、ルイヴィトンを含め7つの高級ブランドがランクインしたが、その顔ぶれ順位ともに昨年とは大きな変化はなかった。
Interbrandの手法では、そのブランドの製品やサービスの財務的な業績や、消費者の購入プロセスにおけるブランドの役割、ブランドの強さの3点からブランド価値を算出している。また、ブランドの強さは次の10の要素により評価している:コミットメント、安全性、明瞭さ、反応の速さ、信憑性、適合性、理解のし易さ、一貫性、存在感。
2010/08/17
高級品はリッチさやブランドネームを交えて買った人に夢を与えている。しかしブランディングが強い製品を購入すればするほど自分自身を安っぽく見せることになるようである。
米国で行われた調査によれば、品質が同程度の場合、ブランドがあまり前面に押し出されていない製品の方をメーカーは高い価格をつけているのだという。
2010/05/11
ウォール・ストリート・ジャーナルやファイナンシャル・タイムズのページをめくれば、必ずと言っていいほど高級時計ブランドの広告に行き当たる。 今日の忙しい日々を送る富裕層は、沢山の選択肢の中からいったいどんな時計を自分にあったものとして選んでいるのであろうか? ニューヨークのLuxury Instituteが富裕層を対象に実施した2010 Luxury Brand Status Index(2010 LBSI)調査によれば、スイスのブランド時計であるブランパン(Blancpain)が、高級ブランド時計の中で最も高い評価を刻んだ。
ブランパンは、最も複雑な時計を作る時計メーカーの1つであり、世界もっとも小さく、薄いムーブメントを製造している。
2010/04/30
世界的なブランド戦略・金融コンサルタンシーであるミルワード・ブラウン・オプティマーが実施しているBrandZトップ100の結果によれば、フランスの高級コングロマリットであるルイヴィトン(Louis Vuitton)が、高級ブランドの中では依然トップであった。
ルイヴィトンを含む上位4社は昨年のままであり、上位10社ではティファニー(Tiffany & Co)以外は昨年と同じ顔ぶれであった。
2010/03/19
ドイツの億万長者レイマンファミリー(Reimann Family)創設の高級企業、ラベルクス・グループ(Labelux Group)は2日、高級靴メーカーのバリー・インターナショナルAG(Bally International AG)などを含む自社ブランドに、今年新たなブランドを加える見込みである。
ウィーンを本社に置くラベルクスのCEO、Reinhard Mieck氏は、消費者にとって資産的価値が高く、歴史あり、若く可能性がある才能にあふれた、大ブランドを探していることを、電話取材で明らかにした。 しかし、具体的なブランドについては明らかにしなかった。
2010/03/15
コンサルティングファームのUnited Brands Worldwideが、ジュエリーブランド、ダイヤモンドカット、デザイナーズブランドのトップ10ランキングを発表した。 同社によれば、ランキングは同社の加盟会員により、製品の品質、デザイン、消費者への提供価値、消費者の認知度、ブランド差別化、マーケティング効果などさまざまな要素を考慮して作成されたという。 United Brands Worldwideは、米国を拠点としたコンサルティングファームである。
■トップ10ジュエリーブランド−プレミアム
2010/01/17
香港やマカオは、本土で2桁の税金を払いたくない中国本土の消費者を引きつけている。 スイスの高級腕時計メーカーのビアジェ(Piaget)にとって、ウィン・マカオにある店舗は世界でもっとも成功している店舗であるとスウィッツァー氏は言う。 「他のブランドにとっても、そこは店舗単位面積あたりの売上がアジアでもっとも多い」とのことである。
高級ブランド各社はまた、アジアでは世界の他の地域とは異なるアプローチや売り方をしていると、小売の専門家達は言う。 中国では街頭の通行人を引き付けることがより重要である。 なぜなら中国の高級市場はまだ新しく、若い消費者が中心だからである。
2010/01/12
偽造品は、高級ブランドの小売業者にとって、悩みの種だと思われがちである。 しかし、マーケティングリサーチ会社のシノベイトが今月発表した調査報告によれば、偽造品のためにアジアの富裕層消費者は西洋の富裕層消費者に比べ、より有名ブランドのロゴに執着していることが分かった。
シノベイト社のチーフ・エグゼクティブであるジル・テルフォード氏によれば、調査協力者の68%が有名ブランド品が好きと回答した香港では、時計やハンドバッグが本物かコピー商品かの疑いを晴らすのにブランドロゴが役立つという。 「中国人は、自分が偽造品でなく本物を持っているということを他人にアピールしたい」のだという。
2009/09/24
ビジネスウィーク誌(BusinessWeek)と、ブランドコンサルティング会社であるインターブランド社(Interbrand)が、2009年世界ブランドランキング(Best Global Brands)を発表した。
今年は、9年間のランキングの中で、初めて上位100ブランド全体のブランド価値が減少した。 減少は、4.6%、金額にして55,472米国ドルであった。
2009/06/25
高級ブランドと言えば、真っ先にあがるものの1つが高級ブランド時計ではないだろうか。 実際、日本人の多くが高級時計に強い興味を示し、何十万もする時計を所有している。 ある消費者アンケート調査の結果では、関心がある海外高級ブランドの中で「時計」がトップとなっているものもある。 また、Googleにおいて、『高級ブランド』とともに検索される製品名は、『時計』がもっとも多いとのことである。
市場を見ても、日本には高級ブランド時計が溢れている。 日本のウォッチ(腕時計)市場は、2007年時点で6,259億円(矢野経済研究所調べ)であるが、その8割、つまり約5,000億円を、インポートウォッチが占めているという。 あらゆる海外ブランドの時計が、小売店やオンラインで購入でき、ロレックス、オメガ、タグホイヤーなど、人気の海外高級時計が、時計専門店以外の、量販店、中古ブランド販売店でも数多く並ぶことを考えれば、その数字にも納得できる。
2009/06/07
一般的に、高級ブランドに関する定量データは、他の消費材などに比べ数少ない。 高級ブランドは、もともと、限られた消費者、いわゆる富裕層をターゲットとしており、一般消費者に比べデータが集めにくく、また、定量調査が一般消費材ほど重要ではないというのがその理由だろう。 高級ブランドの市場調査においては、しばしば、特定の潜在顧客を対象に、フォーカスグループインタビューや、デプスインタビューといった、定性調査手法が用いられる。
しかし、一方で、定量データは、市場の全体感や、各要素の位置づけを把握するのに、非常に有用である。 これは、高級ブランド市場においても同様である。 たとえば、今月、矢野経済研究所が、昨年の輸入高級製品の市場は、10%縮小し、1兆640億円となったと報告している。 化粧品の市場規模が約2兆円なので、その半分であると考えると、何となく直感で把握できる。
2009/05/15
これまでにない回復力
ルイヴィトン(Louis Vuitton)とエルメス(Hermès)の、上位2社は、回復を見せた、とLuxury Institute(米国の富裕層調査会社)のチーフエグゼクティブであるMilton Pedraza氏は述べる。 両者がうまくいっているのは、ブランドポジショニングだけでなく、慎重なビジネス戦略にも理由があるという。 「ルイヴィトンと、エルメス(の経営陣)は、小売流通から、価格設定までの全プロセスを、完全にコントロールしている」と彼は言う。
2009/05/14
不景気の中にあっても、幾つかのブランドは、その価値を保ち続けている
景気がどん底の状態ではあるが、高級市場は、それほど悪い状態ではないようだ。 ルイヴィトン(Louis Vuitton)、エルメス(Hermès)、シャネル(Chanel)など、高級市場では名だたるビッグブランドは、景気による多少の影響はあるものの、これまでと変わらず成功を続けている。 4月29日に発表された、ミルワードブラウン・ブランドZによる『最も力のあるブランド―トップ100』(Millward Brown BrandZ ranking of the Top 100 Most Powerful Brands)が、それを明らかにした。
2009/04/26
ルクセンブルグ ― クリスチャン・ディオール(Christian Dior)の高級製品をディスカウントストアで販売することは、そのブランドクオリティーに影響を与えると、欧州裁判所が判決を下した。 欧州裁判所が、商標権訴訟で、フランスのっファッションハウスを擁護するかたちとなった。
「高級製品のクオリティーとは、その物質的な製品そのものだけではなく、それがもつ一流で人を惹き付けるイメージも含まれる」と、欧州裁判所は判決を下した。
2009/02/06
シンガポール ― ブランドコンサルティング企業のInterbrandが実施した最新の高級業界調査によれば、ルイヴィトン(Louis Vuitton)、グッチ(Gucci)、シャネル(Chanel)を含むトップブランドは、現状の世界恐慌による先行き不安にもかかわらず、長期的にブランド構築を行っていく構えを続けていくつもりであるとのことだ。
「つい最近まで、高級ブランドは、経済低迷においても安定していると思われていた。しかし、今日、世界不況が深刻になるにつれて、全ての業界が影響を受けていることがわかった。」と、InterbrandのチーフエグゼクティブのJez Frampton氏は述べた。
2009/01/26
近年、日本市場は世界の約25%を消費し、米国やヨーロッパに匹敵していると言われている。日本の人口が、約1億2,500万人である一方、米国の人口は約3億人であり、日本人は米国人に比べ2倍以上の高級品を消費していることになる。驚くべきは、20歳以上の日本人女性の半分がルイヴィトン(Louis Vuitton)ハンドバックを所有し、東京では94%以上の20代女性が最低1つのルイヴィトンハンドバックを持っているという調査結果もある。これだけ人気の高級ブランドではあるが、その多くはこれまでヨーロッパでその地位を確立してきた、LVMH、スウォッチ(Swatch)、エルメス(Hermes)などに代表される巨大高級ブランドグループに属している。ではそれら巨大高級ブランドグループはとは、どのようなものなのだろうか?
最大級の高級ブランドグループは、多くの高級カテゴリー、たとえば、アパレル、ジュエリー、時計、ハンドバッグ、靴、ワインやリキュールに渡ったブランドのポートフォリオを用意している。記事下の表は、主要な高級ブランドグループの製品展開を示している。