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このページでは、ラグジュアリー市場・富裕層マーケティングに関わる情報を中心に、市場調査・マーケティングに役立つ情報を紹介しております。
2016/08/13
スイス時計と言えばロレックスやオメガ、フランク・ミュラーなどの数々の高級ブランドの代名詞であるが、スイスの時計業界は現在、困難な状況に直面している。
スイス時計協会FHよれば、2016年上半期の輸出額は前年同期間と比べて10.6%の減少の95億スイスフランとなった。世界的に輸出が伸び悩む中で、スイス時計の最大の輸出先である香港市場が決定的な影響をもたらし、2016年上半期の輸出額は前年比で26.7%も落ち込んだ。
2016/07/09
イギリスのEUからの離脱は世界経済に大きな影響を与えると見られているが、高級ブランド業界もその例外ではない。
各ブランド幹部や業界の識者は、イギリスのEUからの離脱は高級ブランド業界に為替の変動による影響や、マクロ経済の不安定さ、貿易協定の不透明さをもたらすと見ているようだ。実際にポンドは記録的な安値を更新しており、ユーロもその価値を落としている。しかし、この為替変動は反対に高級ブランド市場に恩恵をもたらす可能性がありそうだ。
2016/06/24
中国人を中心とする海外旅行者の消費額の増加により、日本の高級品市場が好調である。調査によれば日本における高級品市場の伸びは欧州、米国、その他アジア地域を凌いでおり、今年も成長が見込まれている。また、高級ブランド店舗の出店も相次いでいる。
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2013/01/24
世界的な会計事務所KPMGが中国に対して行った調査"The Global Reach of China Luxury"によれば、海外旅行をする本土の中国人の数は増えており、中国で人気の海外のラグジュアリーブランドはその恩恵を受けているという。調査は、24都市に渡る20歳から44歳の中流層の中国人1200人を対象に行われた。
調査によれば、2012年に海外旅行をした中国本土の消費者の数は71%にも上り、2008年の53%から大きく飛躍したという。この旅行者のうちの72%がハンドバッグ、化粧品、腕時計などの高級製品を購入していた。旅行(レジャー旅行)の行き先としては、香港(53%)、ヨーロッパ(32%)に続き、日本(30%)は3番目に多い行き先であった。
2013/01/22
中国政府が12年ぶりに所得格差を表わすジニ係数を公表し、その格差を狭める対応が必要であることを述べた。
中国国家統計局によれば昨年のジニ係数は0.474であった。ジニ係数は国の所得分散の程度を測る指標であり、0-1のスケールで0は完全な平等、1は完全な不平等を表わしている。また、社会騒乱多発の警戒ラインは、0.4と言われている。昨年の数字は、中国を世界の最も不平等な国々の仲間入りをさせるような数値である。
2012/05/12
イタリアの財団Altagammaの調査によれば、ヨーロッパ金融危機にも関わらず、中国消費の後押しなどの影響で、2012年の世界のラグジュアリー市場は、最大7%成長すると予測されている。2012年の市場規模は2000億ユーロを超えるという。
中国市場は成長を続け、今年は18%~22%増の2010億~2030億ユーロが見込まれている。スペイン、イタリア、日本除いた多くの市場でで、高級品市場は成長をしているのだという。
2012/01/05
韓国のコンビニエンスストア、セブンイレブンが期間限定で高級品の販売をする計画があることをThe Wall Street Journalが伝えている。同社は、昨年9月にグッチの8製品ラインで行ったトライアル販売を成功させたが、今回の計画ではまだどの高級ブランドの製品を販売するかは決めていないという。
このような動きの背景には、韓国市場の高級品に対する継続的な高い需要があるようだ。McKinsey & Companyの8月のレポートによれば、韓国の高級品市場の売上高は昨年12%成長し、450万ドルに達した。このトレンドに追随して、今まで高級品とはあまり縁のなかった店舗でさえも、高級品販売に参入をしているのだという。
2011/05/07
今年、世界の高級品市場は8%成長し、1850億ドル(1240億ユーロ)に達する一方で、日本市場は縮小する見込みである。Bain&Companyが今月、調査結果を発表した。
この数字は前回予測の3~5%の成長予測からは増加したが、世界経済危機から回復した昨年の12%成長という数字には及ぶものではなかった。
2011/04/17
所得格差の広がりを隠すために、北京では贅沢品の広告の取り締まりが行われる。快楽主義や浪費主義、海外品への崇拝は、これからは容赦されないのかもしれない。
北京商工局のウェブサイトでのアナウンスによれば、贅沢をテーマとした広告の禁止令が4月15日より北京で実施されるようである。北京で美辞麗句を用いた広告を掲げる企業は4,500ドル程度の罰金を科せられるようだ。この規制は、顕示的な浪費行動をに対する取り締まりの1つとして、今後全国的に展開される見込みもあるという。
2011/04/06
先月25日のNewYorkTimesの記事によれば、高級品市場のアナリストたちは東日本で起きた震災の影響で、日本の高級品市場は今後大きく落ち込むことを予測している。
これまで日本は世界の高級品売上に大きく貢献してきた。ドイツ銀行によれば、日本人消費者による国内及び海外での高級品消費は、2010年の高級品市場全体の24%を占めていた。ヨーロッパ全体で22%、北米で19%、中国で19%、その他地域で15%と比べてもかなり大きな割合である。また、ルイヴィトン、エルメス、コーチ、ティファニーなど多くの高級品企業は、中国に力を入れる一方で、いまだに平均で総利益の13%を日本市場に見込んでいたのだという。
2010/11/13
ルイヴィトンのハンドバッグを買うために食事を切り詰めるような一部の中国人にとって、中古高級ブランド品市場の成長は天からの恵みである。
欧米や日本では過去数十年間で中古高級ブランド品に特化した店舗はいたる所で見られるようになったが、中国本土ではまだ初期の段階にあるようだ。中古ブランド品を扱う店舗やオンラインストアの品質や人気は高まり始めており、今後の中国高級ブランド品市場の成熟や消費者の『トレードアップ(高価品への買い替え)』を考えると大きな可能性が見込まれる。
2010/10/23
今月報告された調査によれば今年の高級品市場は予想以上に回復しているという。その原動力は中国人ニューリッチが世界中で買い物にふけっていることと、アメリカ人富裕層が倹約から購買に転じていることにあるようだ。
ベインアンドカンパニーの調査によれば、デザイナー医療や革製品、ジュエリー、時計などを含む世界の高級品市場は2010年、10%増加の1,680億ユーロ(2367億ドル)になる見込みである。市場規模が8%減少し1,530億ユーロであった2009年から大きく回復する見通しである。
2010/08/27
中国への外国直接投資が今年7月に増加した。第2四半期に日本を凌いだ中国市場にフォルクスワーゲン(VW)からメルコまでさまざまな企業が期待を寄せている。
中国は今年、世界経済成長の3分の1を担うと予測する専門家もおり、国際通貨基金は、政府による消費と投資を促す政策を受けて、今年の中国の成長予測を10.5%に引き上げた。この成長は、米国の3倍のペースである。
2010/08/22
バーバリーやコーチのような世界的に有名なブランドが中国の数十億ドル規模の高級ブランド市場に資本を投下している。中国が世界No.1の市場になるのを前に、各社はブランドの管理権限を現地提携企業から取り戻し始めている。
多くの企業が過去10年の間に再販業者や合弁事業者と組んで中国市場に一斉に進出してきた。今その企業は、危険を冒して提携を解消し、かなりの経営資本を中国のマーケティングや財務に注ぎ込んでいる。
2010/08/03
アジアでの高級品に対する需要の強まりと成熟市場の回復によりLVMHの前半6ヶ月の業績は予想以上の結果となった。これは高級市場が回復し始めていることを示すものである。
ドンペリニヨン(Dom Perignon)からルイヴィトン(Louis Vuitton)ハンドバックに渡る幅広いブランドを保有する世界最大の高級ブランドグループLVMHは、6月末までの6ヶ月間に昨年同時期に比べ純利益が53%跳ね上がり11億ユーロ(14億ドル)となったことを報告した。一方、売上は16%増の91億ユーロであった。
2010/04/28
ラグジュアリー市場の最悪の2009年からの回復基調を背景に、高額時計やオート・クチュール(婦人用高級仕立服)などの高級品の売上が伸びている。
今月、ベイン・アンド・カンパニーが報告した調査結果によれば、昨年8%縮小し1,530億ユーロと見られていた世界の高級品市場は、2010年に4%増加し1,580億ユーロ(2140億ドル:約21兆4,000億円)になる見込みである。
2010/02/16
カルティエ、ベントレー、パテック・フィリップなどが、中国の新興富裕層の間で最もポピュラーな高級ブランドだということが明らかになった。
中国人富裕層は、カルティエ(Cartier)やパテック・フィリップ(Patek Philippe)の時計、米国旅行やベントレー(Bentley)が好きであることがHurun magazineの調査で分かった。 また、飛行機のファーストクラスやタバコに関しては、国内ブランドに人気があることも明らかになった。
2010/01/06
世界一の高さを誇る高層ビルのオープニングのたった5日前、主催者たちはビルの名前をアブダビの首長にちなんで変更するというショッキングな決定事項を聞かされた。 この建設プロジェクトが最高峰の2,732フィート(828メートル)に達するまでこのビルは『ブルジュ・ドバイ(Burj Dubai)』の名で知られていた。 しかし、個人的はそれをドバイの独立の究極のシンボルにしようと考えていたドバイ首長は、ビルに従兄弟のシェイク・ハリファ・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤン(Sheik Khalifa bin Zayed Al Nahyan)首長の名をつけるという公の犠牲を払った。
新たに『ブルジュ・ハリファ(Burj Khalifa)』と名付けられたこのビルは、今やドバイの独立喪失のシンボルである。 しかしドバイのシェイク・ムハンマド首長はプライドを捨てることでドバイの経済的な将来や、ドバイを安定させるという理由で800億ドルの債権を持つ投資家たちを保証したのかもしれない。 ドバイは先月アブダビから100億ドルの緊急支援を得るまでは危うく債務不履行になるところであった。 各銀行は、政府系コングロマリットのドバイ・ワールドの220億ドルの債務の支払停止への同意をずっと求められていた。
2009/10/01
ゴールドマン・サックスの最新のレポートによれば、中国の高級市場は今年、50億ドルを越える見込みであり、世界全体で最大の成長が見込まれることが発表された。 世界的な高級市場の低迷にも関わらず、2008年の30億ドルから大きな飛躍である。
金融危機により、世界中で高級ブランドに対する需要が落ち込む一方で、中国の高級市場は、堅調な成長を続けている。 現在、中国における高級ブランドの消費量は、世界全体の25%占めており、米国を抜いて、世界第2位の規模を誇る高級市場となった。
2009/09/19
高級ファッションブランド各社がシンガポールに進出している。 各社ともに、過去最悪の不景気を脱して、アジア大富豪を呼び集めようとしている、シンガポールの都市国家としての野望に期待しているのである。
世界的な不景気をものともせず、数々の富裕層向け店舗が、世界で最も富豪密度の高い、東南アジアの金融センターであるシンガポールに出店を続けており、また、近い将来の店舗展開を考えている。 ヨット停泊地付きマンションや、六つ星ホテルなどをそろえ、シンガポールは、高級住宅センターとしての位置づけを確立しつつある。
2009/07/17
近年、韓国のさまざまな企業が、高級ブランド好きの消費者を惹き付けるために、海外の高級ブランドとの提携を進めている。
韓国内の小売企業もその例外に漏れることなく、海外の高級ブランド企業と組んで、急速にビジネスを拡大し、ヨーロッパの上流の文化を浸透させている。 フランスのジュエリーブランドのカルティエ(Cartier)は、アジア初の旗艦店にソウルを選び、プラダ(Prada)は、この4月、試験的に韓国で展示会を開催した。
2009/06/29
『非常に数多い中国人』
しかし、高級ブランドグループ各社は、消費者のブランド志向が強い中国は、すぐに世界一の市場になり、今年成長を遂げる、数少ない新興市場となると見込んでいる。
2009/06/28
中国は、今後数年で、世界最大の高級ブランド市場になると見込まれているが、製品によっては顧客の心をつかむために、まだまだ文化的な面で超えなければいけない壁があると、高級ブランドのエグゼクティブ達は課題を感じているようだ。
シャンパンハウスのテタンジェ社(Taittinger)は、中国で高級スパークリングワインを造ることは可能であるものの、まだそれを十分に受け入れる市場がないと述べている。 一方、ランボルギーニ(Lamborghini)は、中国の富裕層は、スポーツカーを乗り回すよりも、お抱え運転手を雇う文化があるために、自社製品を広めることは難しいと述べている。
2009/06/23
地域により、見通しはさまざまである。 ロシアや中東は、消費低迷に揺らぐ見通しである一方、中国は、今年成長する数少ない新興市場になりそうである。
「この四半期に、市場が回復することを期待しています」と、Ramesh Prabhakar氏は言う。彼は、中東の高級ブランド流通大手である、ドバイRivoli グループ のマネージングパートナーである。
2009/06/22
米国のブランド企業や小売業が回復の兆しを見せてはいるが、高額ブランド企業、特に、車や時計など高額品を扱う企業は、少なくともあと2年は痛みに備える必要があるだろう。
店舗出店を遅らせ、広告費用を削りながら、現金の確保と経費削減に全力を尽くしていると、高級ブランド企業のエグゼクティブ達は、今月開催されたロイター・ラグジュアリー・サミットにおいて、口をそろえて述べた。
2009/06/18
中東の高級品市場は、1年で10%の成長に向かい、世界の高級市場におけるシェアは、今や、5%から10%に増加をする勢いであると、バーレーンのインベストコープ社が、今月、報告した。
同社のガルフ・グロース・キャピタル事業部トップのAzmat Taufique氏によれば、その成長の大きな原動力となっているのは、中東の若手層と富裕層であるという。
2009/06/05
不景気での消費の見直しにより、富裕層消費者のオンラインショッピングが増加している。
eMarketer社による最新レポートが、こう結論付けている。 富裕層消費者は、これまで通り高級品を買い続けてはいるが、これまでよりも価格に対して敏感になっているとのことである。
2009/04/14
最新の調査によれば、衣類、ジュエリー、革製品など全てを含めた、全世界での高級品の売上が、10%落ち込み、2,010億ドルになり得るとのことだ。
ベイン・アンド・カンパニーは、昨年10月次点で、経済危機を理由に、世界の高級品売上を7%減と予測していたが、今月さらにその予測を下方修正した。
2009/04/04
世界的景気低迷により、中国の富裕層の高級品消費は縮小しているが、中国富裕層の急速な成長は止まらない―世界的コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニー(McKinsey & Company)のレポートが報告した。
レポートによれば、中国は2015年までに、米国、日本、イギリスに次ぐ第4の富裕層国家になり、富裕層世帯数は400万を超えると見込まれている。
2009/03/26
中国招商銀行(CMB)の無制限クレジットカード利用者に対するレポートによれば、中国富裕層は、月に70,000元(約100万円)以上を消費している。
CBMはクレジットカード世界大手のVISAと提携し、2008年4月、中国富裕層をターゲットに無制限クレジットカードをリリースした。VISAのデータによれば、カードがリリースされてから最初の8ヶ月の間に、カードの利用者は平均85,000ドル(約830万円)を利用した(用途のほとんどは高級品である)。
2009/03/02
the International Herald Tribune
かつて、10年ほど前までは、ミラノは米国人旅行客で溢れかえっていた。ドル高リラ安、そしてその後は、導入されたばかりのユーロに対して優位を誇っていたドルを背景に、イタリアの高級品は、彼らにとってバーゲンセールであった。トッズ(TOD'S)やグッチ(Gucci)のショッピングバッグを持って、外国語をしゃべりながら、我が物顔で歩いていた。
しかし、今やミラノの高級ショッピング街で、米国人を見つけることは難しくなってしまった ― ニューヨークの雑誌編集者や買い物客の集まる、年4回のファッションショーを除いては。2003年から始まったドル安と、つい最近の金融危機を背景に、ドルは存在感をほとんどなくしてしまった。また、同様に衰えが顕著なのは日本人である。彼らはかつて、世界とプラダショップを一気に征服してしまう勢いだった。
2009/01/18
ローマ: 世界の富裕層のため息とともに、フランチェスコ・トラーパニ氏は、$10,000の鋼と白金のブルガリ(Bulgari)時計を取り外し、ブランド名の霞んだ底面をあらわにした。ブルガリは製品の眩い外観に見合うよう、ひとたび、そのブランドを輝かしいものに磨き直した。
僅かながらであるが状況は変化しており、過去20年近くで初めて高級品の売上の低迷がし、市場にコスト意識を蔓延させた。これまでブルガリ(Bulgari)、バーバリー(Burberry)、カルティエ(Cartier)、モンブラン(Montblanc)、そしてその他のデザイナーブランドもこのコスト意識を強いられており、魅惑と煌きにフォーカスをしてきた従来手法からの修正を余儀なくされた。
2009/01/07
ソウル ― 年末は通常、日本人旅行者がもっともソウルにやってくるシーズンである。しかし、今年の日本人旅行者の数は、例年にないくらい多い。特に、繁華街のショッピングエリアでは。
ウォンに対する急激な円高のために、日本人にとって、韓国での旅行や買い物は、10月以来、非常にお得になっている。
2008/12/26
高級小売は、富裕層を引き戻そうとしている
2桁の価格破壊、抽選販売、景品などは、もはや、ディスカウントストアに限った販売手法ではない。例を見ないほど最悪のホリデーシーズンに立ち向かうため、高級小売各社も、買い物客を引き入れようと、できるだけの手段を試みている。
2008/12/21
高級品業界に同情する。今年のホリデーシーズン、高級業界には、気力を挫くようなマーケティングの壁が立ちはだかっている。すなわち、景気後退で不安に駆られている消費者に、何千ドルもの財布や、宝石を買ってもらわなければならない。
およそ10年間、高級品メーカーは、顧客基盤を必ずしも一部の富裕層に限ることなく広げる一方、顧客の購買意欲を維持するような高級イメージを壊すことなく、微妙なバランスを取りながらマーケティングをおこなってきた。ティファニー(Tiffany & Co.)、ルイヴィトン(Louis Vuitton)、グッチ(Gucci)、および、シャネル(Chanel)のようなブランドは、数ある中流層向け商品より高級なポジションを保ちながら、それらブランドが高級ではあるが、手に届くものとしてプロモーションをおこなってきた。記者のダナ・トーマスが、2007年に出版した本、「デラックス:ラグジュアリーはどのようにその輝きを失ったか(Deluxe: How Luxury Lost Its Luster)」によれば、シャネル(Chanel)は、自身を、パリジャンの優雅さの権化と位置づけている一方、1990年代を通しての売上No.1店舗は、ハワイ・ワイキキのショッピングモールの店舗であった。
2008/12/08
マスターカード・スペンディングパルス(MasterCard SpendingPulse)からの新たなデータによれば、習慣的にホリデーショッピング・シーズンの始まりとされているブラックフライデー(Black Friday)の売上増加を加味しても、アパレル、高級製品、電子機器の売上は前年レベルに到達しないとのことだ。
12月2日の小売業の11月売上報告では、土曜日までの過去4週間の間に、いくつかのチェーンストアでは2桁下落が報告されることが予測された。マスターカード(MasterCard Inc.)によれば、売上の下落は、アパレルとデパートの合計では20%、高級店舗では24%、電子機器販売店では25%であった。
2008/12/02
米国における、ジラール・ペルゴ(Girard-Perregaux)の時計の、販売・流通を手がける、トラデマ・オブ・アメリカ(Tradema of America)のチーフ・エグゼクティブである、ロナルド・ジャクソン氏(Ronald Jackson)は、米国での広告予算を、第1四半期に、20%削減すると話している。
ジャクソン氏は言う、「小売業からよく聞く言葉は、『今、注文してるものなんだけど、景気が良くなるまで、仕入れを止めてもらっていいですか?』です。」「何らかの反応がする必要があるのです。」
2008/12/01
2007年の古き良き時代、ラグジュアリーブランドには、金が降り注いでいた。
昨年12月、デザイナーのマーク・ジェイコブス氏(Marc Jacobs)は、800人のゲストを呼び、ロックフェラー・センター(Rockefeller Center)での1年に1度のパーティーを開催した。ゲストには、Vogue、W、HARPER’S BAZAARの人々が呼ばれ、アラビアン・ナイトをテーマに、タブロウヴィヴァン、曲芸師、5つのオープンバー、上半身裸に金ネックレスをつけた女性、頭上の燭台のバランスをとる上半身裸の男性、1箇所にはゲストの頭上に降り注ぐ金のきらめきのシャワーが用意されていた。
2008/11/14
中国人旅行者は、海外旅行の際に、高級ブランド製品に平均900ドルを費やす−ニールセン(Nielsen)レポートによる報告内容だ。
ニールセンがPATA(Pacific Asia Travel Association: 太平洋アジア観光協会)と提携して実施した、最新のニールセン中国海外旅行モニター(Nielsen China Outbound Travel Monitor)によれば、約半数の中国人旅行者が、海外旅行者の際に高級ブランド品を買うとのことだ。さらに、彼らが旅行中に費やす額は平均900ドルであり、購入する商品で最も多いのは、3人に2人が購入する化粧品や香水であり、ファッショングッズや革製品、お土産、菓子類が後に続いた。
2008/10/18
富裕層、もしくは、少なくとも高級品を買うような人々の消費行動は、一般の人々のものとは異なっている。英国消費者に対して実施された調査によれば、高級消費者が信用危機の影響によるオンラインでの買い控えは、一般のオンライン消費者と比べて少ないことがわかった。この調査は、アフィリエイトサービス専門会社のリンクシェア(LinkShare Corp.)とフォレスターリサーチ(Forrester Research Inc.)の子会社調査会社である、ジュピターリサーチ(JupiterResearch)によって行われた。
調査では、一般のウェブ消費者の4.6%がオンライン購入額を削減を予定しているのに対し、高級製品を買っているオンライン消費者では、わずか1.5%しか削減を考えていないことが明らかになった。高級消費者のほとんどは、金融危機を認識していたが、1/3はあまりそれを心配していないと回答した。1,000名のオンライン消費者を対象とするこの調査は、8月に実施されたものだ。
2008/09/02
近年、中国消費者は急激に国際ブランドに触れる機会が増えてきている。そして、そのために新たなタイプの消費者が出現しつつあると、市場調査会社であるTNSが報告している。TNSは、2008年に実施した中国消費者年間調査に基づき、「進化するラグジュアリー」と題する報告書をリリースした。その報告によれば、高額消費者は、中流階級特有の「自分を誇示したい」という衝動のために、最終的には大きく分けて次の2つの方向性に行き着くという−自分の個性を表現したい、もしくは、高級感を「経験したい」。
中国消費者が裕福になったのはつい最近であり、彼らはごく最近のデザイナーブランドに関する知識しか持ち合わせていなかった。しかし、より多くのラグジュアリーブランドが中国からもアクセスできることになったことと、海外旅行をする人々が増えたことから、いまや中国でも顧客を大事にするという風潮が浸透してきた。
2008/06/28
市場が洗練され新たなビジネスが次々に現れるに従い、ラグジュアリー関連企業は、自分達に適したポジションを見つけ、市場での信頼を築かなければならないという強いプレッシャーを受けつつある、と最新のKPMG中国レポートは明らかにしている。
「中国高級市場への新規参入企業が直面する障壁は年々高くなっている。中国の消費者の高級ブランド認知が高まり、市場には高級ブランドが溢れている」と、KPMG中国消費者市場担当パートナー、ニック・デブナム(Nick Debnam)氏は言う。
2008/04/30
北京−かつて「必需品」の対極にあった高級品は、もはや品質や、出荷量、特別感という面において、以前のようには優れていない。特に、中国においては。
World Luxury Association(世界奢侈品协会)が今年始めに発表したレポートによれば、中国は近年、日本に続く世界第2位の高級品市場になったとのことだ。
2008/04/27
高所得層を相手にしている小売業は、これまで不景気に対してあまり心配をすることはなかった。歴史的に見て、それは、おおよそ正しかった。
景気の状況に関わらず、資産家顧客は安定的にある程度の消費を続けてきた。しかし近年、彼らのような富裕顧客も消費を控えているいると、高所得者相手の業者は報告している。
2008/04/25
富裕層アメリカ人の約41%が、来年1年、高級品への消費を減らすかもしれない。弱まる経済の真っ只中で、ある調査がなされた。
米国、ユニティーマーケティング(unity marketing)の実施した”高級品消費意欲”調査によると、「今後12ヶ月間、高級品への消費を増やす顧客がたった13%であるのに対し、41%の高級品顧客が消費を減らすと見られている。」
2008/04/10
セイコーのような企業にとって、巨大消費市場にへの投資は遅くとも、しないよりはまし
Atsushi Kaneko氏は、インド南部の主要都市であるバンガロールにある、彼のオフィスに向かい階段を上っていた。そして、階下のエレベータドアを見て首を傾げながら、立ち止まった。日本の時計メーカー、セイコーの50歳になるインド事業のトップは、管理人が玄関に貼り付けた注意を見て、エレベーターを使うことが怖くなった。6人乗りであるにもかかわらず、注意書きには、5人以上で乗らないよう書かれていた。「理由を尋ねたのだが、はっきりとした答えは得られなかった。」と、階段を上りながら、彼は説明した。
2008/04/09
中国通貨である元の米ドルに対する上昇が進んでいるが、その元に対する香港ドル安の影響を、香港の高級品小売、製造、及び、消費者が感じ始めている。小売業は、為替差損を緩和するために、(ほとんど日本やヨーロッパから輸入されている)高級商品の価格を押し上げようとしている。
オーストラリアやヨーロッパなどから仕入れた半製品を本土で製品化する数々のメーカーは、20%もの損失をこうむっている。
2008/04/07
イタリア高級品市場は、消費の減退とドル安の打撃を受けている。
また、米国ドルが国内市場停滞の見通しから依然ドル安が進むと推測される中、更なる市場の落ち込みが見込まれ、多くの企業が世界的な景気後退に備えている。